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常磐亭ハワイの だから落語は面白い!

2016年07月11日(月)更新
常磐亭ハワイ

八十二席目「お茶汲み」


*公約*


アロハ~ 常磐亭ハワイでございます。  ちびっ子のみんな、もうすぐ夏休みです。あとひと踏ん張りがんばりましょう。
参議院議員選挙が終わりました。 政治家の皆さま、公約を守れないなら、やめてくださいね!

吉原から朝帰りの松っさん、職人仲間の熊さんの家に押しかけて、昨晩モテたことを、自慢げに話し始めた。 「昨夜、吉原を冷やかしで歩いていたら、呼び込みが、八十銭ポッキリで遊べると言うので、ためしに上がった?(みせ)で、出てきた花魁(おいらん)が顔を見るなり『きゃあ~』と言って抱きついてきたんだ」と松っさん。 訳を聞くと、花魁が言うには「清さんという男と3年前に静岡から駆け落ちをしてきたが、男が商売で独立したいと言うので、女は身売りをしてその金を作った。ところが、初めのうちは毎日手紙が来ていたが、いつのまにか来なくなり、おかしいなと思っていると、その男は無理がたたり病気で死んでしまった」とのこと。 松っさんは、その清さんに顔がそっくりらしく「これからは毎日来てね」と泣きながら話す女の顔を見るといつのまにか、目の下に黒子(ほくろ)ができている。おやっ、と思ってよく見るとお茶っ葉。涙と思いきや湯飲みのお茶で目をぬらしていたのだ。 松っさんは「知らないふりをして、話を合わせて、モテもてだった」と上機嫌。  それを聞いた熊さん、「おれも行ってみよう」と、店と花魁の名前を聞いてその晩に出かけていった。 教えてもらったのは、安大国の田毎(たごと)という花魁。熊さんは指名をして、出てきた花魁を見るなり『お~おっ』と声を出した。 「お前は3年前に静岡から駆け落ちをした、お清にうり二つ、おれが独立をしたいと言ったら、自分の身を売って金を作ってくれた、初めのうちは毎日手紙がきたが、そのうち来なくなり、慣れない仕事で体を壊し、病気で死んでしまった。そのお清にそっくりだ」 ここで涙と、湯飲みを探していると花魁が「ちょいと待っとくれ、今、お茶汲(く)んでくるから」。 だます方もだまされる方も、分かっているのです。 おあとがよろしいようで…。

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