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常磐亭ハワイの だから落語は面白い!

2016年05月09日(月)更新
常磐亭ハワイ

八十席目「人形買い」


*初節句*


アロハ~ 常磐亭ハワイでございます。 お父さん方、ゴールデンウイークでの家族サービスお疲れさまでした。
昔は初節句に、ちまきを配り、その返礼に人形を贈り、それに対する返礼をするという習わしがあったそうです。
長屋に住んでいる神道者の子供が初節句を迎え、長屋の連中にちまきが配られた。月番の与太郎は奥さんに言われて、長屋20軒から25銭ずつ集めた。  この集まった5円で人形を買うのだが、奥さんが心配して「あなたは人間がぼんやりしてるから、来月の月番の松つぁんに頼みな。あの人は人間がこすいから、おだてりゃ大丈夫」という。 言われたとおりに松公に話す与太郎。松公は渋々、引き受けたが、実は、人形を安く買って浮いた金で1杯飲もうとの魂胆だった。 2人で人形屋に行き、「まるで生きてるようだ」とやたら人形をほめる松公。同行した与太郎は「こっちの方が生きてるようだ」と、鼻を垂らしながらのれんから顔を出している小僧をほめている。 「安い人形はこちら」と、太閤秀吉と神功皇后の人形を勧められ、10円というところを4円にまけさせた与太郎と松公。どちらにするか長屋のうるさ方に意見を聞こうと、「1つは返すから」と2つの人形を小僧に持たせ、お供をさせた。  ところが、この小僧が話し好きで、「この人形は一昨年の売れ残りで、捨てようとしたら、だんな様がこれでも店先に出しておけば、どんな馬鹿が買うかもしれないと言っていたけど、やっぱり馬鹿はいるもんだ」という。 長屋に着いて、易者の先生に意見を聞くと筮竹(ぜいちく)と算木を使い本格的に占って、「神功皇后がよかろう」とのこと。「ありがとうございます」と帰ろうとすると、易料として50銭とられた。 ぶつぶつ文句を言いながら、次に講釈師の先生の所で意見を聞くと「そもそも太閤秀吉公は、尾州愛知郡、中の中村、百姓竹阿弥弥助のせがれにして幼名を日吉丸…」と長々、一席聞かされた後、「神功皇后がいい」と言われ、木戸銭として50銭取られた。 ぐったりとして、神道者へ祝いの神功皇后人形を届けると、「これはありがたい、そもそも神功皇后とは…」と始まった。「まったまった、2人とも一文無しだ。先生に払う分は長屋へのお返しから、差し引いてください」と2人。 人生うまくはいかないのです。おあとがよろしいようで…。

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