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読みもの

2016年10月22日(土)更新

ドラッグ・ルート 森田 健市/著


警視庁組織犯罪対策部第5課は、薬物捜査の最前線。リーダーは大地清隆。「大地班」を率いる。犯罪の性格上、極秘捜査を強いられる。部下で情報収集が得意な佐々木兼久や中国語が堪能な桐島祥子などが「大地班」を支える。  イラン人ホセイン(密売人)は、フットサル競技場で覚醒剤を売買。本命はイラン人ダーリル(薬物密輸の黒幕)を逮捕すること。イラン人ホセインを取り調べ中、メモに「T.Eda」の文字。  江田は中国人クラブマネジャーとして働く48歳。有印公文書偽造で有罪判決を受けた前歴がある。イラン人への内偵捜査をしている時、中国人グループ覚醒剤の密輸首謀者として、捜査線上に浮上。「チャイナ・ルート」の全容解明につなげたいと思っていた。しかし、捜査の核心部分に近づくにつれ、江田は処分されてしまう。 事件は全容解明とは、ほぼ遠い異様な展開を見せ始めていく。最後は、リーダー大地の無念の叫びだけがむなしく響いていた。(藝春秋・税別690円


↑紹介者・戸田 忠良(鹿島ブックセンター勤務)



ごはんの時間 井上ひさしがいた風景 井上 都/著


著者は、平成22年に他界した井上ひさしの長女である。本書は、平成26年から2年間、毎日新聞に連載されたコラムをまとめたエッセー集である。「大正生まれの祖母がいつも作っていた白菜のおひたし」「徹夜宣言した父と食べたカップめん」など、四季折々の食べ物と家族の思い出が懐かしくつづられている。(新潮社・税別1500円)


 

 


「父」という異性(ひと) 下重 暁子/著


副題は「父娘(おやこ)が必ず遭遇する葛藤」。「私は父に反抗し続けた」という著者。「あんなに反抗したのは、私が父に似ているからだと気付いた」とし、父の存在をあらためて考えている。そして、「私に限らず、父とはうちとけて話せなかった女性は多い」とも。父親との関係に悩んでいる女性にお勧めしたい。(青萌堂・税別1000円)

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