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片隅抄

2022.01.15

2022年01月15日(土)更新
静けさを通り越してさみしい正月になったのは、なにも新型コロナの影響ばかりではない▼半世紀ほど前―まだ10歳そこそこのころ―本家筋に当たるわが家の正月は県内外から里帰りした親戚筋で大賑わいだった。座敷だけでは足らず茶の間にまで寝床を急ごしらえするありさまで、食事どきもこたつを足し、まるで修学旅行のようだった▼逆に母親の実家にも泊まりに行き、子供だった抄子は久しぶりに顔を合わせるおじさん・おばさんや祖父母からのお年玉に心ときめかせたものだ。みな若く、元気だった▼しかし、それぞれ齢を重ねて行き来が途絶えるようになり、誰と誰が健在で誰が鬼籍に入ったのかも定かでない。いとこたちに至っては言うに及ばずだ。これはわが家だけの恥ずかしい話なのだろうか。NHKの『ファミリーヒストリー』を見ていて胸が熱くなるときがある。わが家には失われつつある脈々と流れる家族の縁、絆を見せつけられるから。それは尊い。
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