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片隅抄

2021.12.28

2021年12月28日(火)更新
今年の世相を表す漢字は「金」だった。東京五輪の金メダルラッシュ、金字塔を打ち立てた米大リーグ・エンゼルスの大谷翔平選手、将棋の藤井聡太竜王、新型コロナ給付金などが理由だ▼質素倹約を良しとした風土が染みついているのか、金という文字を前にすると、少し引け目を感じるのは抄子だけか▼日本人は古来からあこがれこそ抱きながらも財産を見せびらかすような真似はしなかったが、昭和61年から51カ月間続いたバブル景気、経済格差が顕著な現代は事情が異なる。それこそ金をネタにネット上で話題を振りまく寵児たちの姿には違和感しかない▼大河ドラマ「青天を衝け」の最終話。日本の現状を尋ねる渋沢栄一に、孫の敬三は「恥ずかしくてとても言えません」と答える。士魂商才の精神で日本経済の礎を築いた先人の努力を思い目頭が熱くなった。「まだまだ励むべぇ!!」と清々しく鍬を下す栄一の前向きな姿こそ、いま我々に必要な姿かもしれない。
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