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片隅抄

2017.10.30

2017年10月30日(月)更新
「銃太郎くん」――〝ゆるキャラ〟というには生ぬるい、さりとて〝ご当地ヒーロー〟ではあまりにも悲劇的なプロフィールをもつ、二本松市の着ぐるみがいる▼モデルになったのは木村銃太郎(1847―1868)。戊辰戦争で西軍から二本松藩を守ろうと命を張った二本松少年隊の隊長だ。13歳から17歳まで62人からなる決死隊は、会津藩の白虎隊と同様に十代の少年たちで構成されていたが、白虎隊ほど有名にはならなかった▼磐城平城を落とした西軍は三春藩を経て二本松藩に侵攻する。しかし、阿武隈高地の要衝であった三春藩が抵抗せず西軍を通してしまったため、二本松藩は壊滅的なダメージを受ける。その中で奮闘した少年たちは今、市内の大隣寺で静かに眠っている。土曜日、菊人形まつりの喧騒が届かない静かな寺を訪れ、線香を手向けてきた▼いわき市にもこうした戊辰戦争のストーリーがあろう。戦後150年。歴史をひもとくいい機会でもある。
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