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片隅抄

2016.10.03

2016年10月03日(月)更新
学生だった昭和50年代後半、日ごと喫茶店に足を運んでいた。当時、テーブルの上の灰皿の中やレジ横には、店のマッチが置いてあった▼そのマッチ集めが趣味になり、必ずもらってきては、箱のデザインなどを比べ楽しんでいた。あの大量のマッチを使い切った記憶はなく、さてどこに行ったのかと思うことがある▼というのも、今ちまたでマッチを見ることがとても少ないからだ。日々仏壇に線香を手向けるとき、マッチをする。マッチは盆や彼岸に菩提寺からもらってくるのだが、使い切ってしまうことも。ライターで代用すればよいのだろうが、習慣でマッチを求めてしまう▼9月末、マッチ最大大手の兼松日産農林が、来春でマッチ製造販売事業から撤退すると発表した。ピーク時の昭和49年に約15億円あった売上高が、今春には1億8500万円に減少していたという。それだけ需要が減っているということだが、まさに、火が消えていくような寂しさを禁じ得ない。
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