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片隅抄

2016.03.26

2016年03月26日(土)更新
場所前、多くの相撲関係者が苦笑交じりに予想した通り、若貴兄弟の兄・若乃花以来の日本人横綱誕生を期待された琴奨菊は黒星を重ねて失速▼代わりに、期待を裏切り続けてきた稀勢の里が連勝を重ねて優勝戦線に浮上した…と思ったら大一番であっけなく土。まだ結果はわからないが、終わってみればやはり白鵬なのだろうか▼その白鵬、ビンタそのものの左張り手、サポーターを巻いた右腕で相手のアゴを狙うカウンターの右かち上げは、もはや技というより、相手に脳震とうや尋常ではない痛みのダメージを与えて勝つ相撲だ。猫だまし、立ち会いの変化、懸賞金を受け取る仕草と合わせて横綱のそれではない▼たかがプロスポーツ。いまさら勝負の世界に横綱の美徳など無用だという意見もあるだろうが、もともと横綱の地位は別格だった。四手を垂れた白麻の綱の意味は単なるチャンピオンとは違うはずなのだが、日本独自の文化の衰退を見ているようでつらい。
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