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片隅抄

2014.05.29

2014年05月29日(木)更新
吉村昭に『羆嵐』という小説がある。大正の初め、北海道の小さな山村を舞台に、巨大グマが次々と村民を襲う話▼当時、開発が進んでいない北海道や東北では、こういった被害は多かったという。県内では今年、クマの目撃情報や被害が相次いでいる。今月10日現在、47件の目撃情報が寄せられ、前年同期の約3倍にのぼる。過去5年間を見ても「今年は突出している」と、県警では注意を呼び掛けている▼猪苗代では鶏舎のニワトリ約100羽が襲われ、喜多方、福島市でもクマが目撃されている。幸い、市内でクマが目撃されたという話は聞かないが、だからといって安心とは言い切れない。林野火災、天候不順や生態系のバランス悪化によるエサ不足などによって、クマがエサを求めて人里に姿を現さないともかぎらない▼近年、山登りがブームと聞く。遭遇したら音を立てたり大声を出したりせず、背中を見せずにゆっくりと後ずさりする―とは専門家の話。
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