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片隅抄

2013.12.20

2013年12月20日(金)更新
年末の慌ただしさがピークを迎えている。毎年この時期、分かりきっていることだが急な事態も起こる。焦りが空転し、時間を無駄に費やすことも多々ある▼先日発売されたばかりの文庫本『正太郎の粋 瞳の洒脱』(講談社)を読んだ。著者はタイトルにもある山口瞳さんの長男正介氏。作家の父、時代小説の大家池波正太郎さんについての知られざるエピソードなどが記述されている▼「二大人気作家を間近で見て育った…」と文庫の帯にあるように、作風は違えど東京人を任じてきた2人を対比させながら、一本筋の通った生き方を独自の視点で紹介する。特に共感するくだりは「時間の無駄」▼池波さんも瞳も約束の時間にうるさい、と前置きし、特に池波正太郎が他人とのかかわりにおいて時間にルーズな人間を手厳しく批判する一文がある。定刻の30分、1時間前に現れる2人の真似はできないが、遅刻の際に約束場所から遠い近いが理由になるはずはない。
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