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片隅抄

2013.07.20

2013年07月20日(土)更新
わが家には昔、井戸があった。井戸水は夏冷たく、冬温かい。子どものころはどうしてそうなのか不思議だった(今も明快に説明できないが)▼夏、その冷たい水をたたえた暗い井戸の底に顔を向けるとひんやりした空気が当たって気持ちよかったのを、50も半ばを越した今も覚えている。その井戸の中にスイカをつるしておくと、半日もすれば冷たくなって夏のごちそうだった▼エアコンや冷蔵庫のある生活に慣れすぎたせいか、ここ数年の夏のように異常な暑さが続くと、体がついていかなくなっているような気がする。体内のサーモスタットが壊れてしまったかのようだ▼福島第一原発事故に端を発し、電気料金が値上がりして、電気に頼らない生活が求められている。井戸水でスイカを冷やしたように、庭に打ち水をまいて涼を求めたり、ござを敷いたり、〝緑のカーテン〟を作ったり、浴衣を着たりと、昔の人が残した知恵をもう一度見直してもいいかもしれない。
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