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片隅抄

2013.03.18

2013年03月18日(月)更新
彼岸の今3回忌を済ませた震災犠牲者遺族の胸中を忖度する。誰もが癒えぬ悲しみと空しさばかりの2年間だったに違いない▼『魂にふれる~大震災と、生きている死者』を著した批評家若松英輔氏は言う。「大切な人を亡くして悲しむ時、われわれの中に亡き人が訪れ、共に生きる同伴者になる。死者を思うことが今を生き抜くことにつながる」と。悲しみが生きる力をもたらすことを伝えたく紹介してみた▼ところで、気になることがある。つい1週間前まで、多数のマスメディアから流れていた震災特集が、パタリと途絶えた。まるで、祭りの後の静けさのように。被災地で暮らす者として置き去り感がぬぐえない▼2年前を思う。水道は復旧せず、さらに原発事故の影響で物資は届かず、そして日ごとにいわきから人が消えていったのはちょうど今ごろ。忘れ得ぬ日々である。しかし、他の地方から見れば、すでに震災を追想する時期は終わったということなのだろうか。
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