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片隅抄

2012.01.23

2012年01月23日(月)更新
ゆったりした状態を表す言葉に「まったり」がある。が、思うにバブル崩壊前には使った記憶がない。穏やかなさまや、まろやかな味を指す近畿地方の方言がもとで、90年代から全国的に広がったとされる▼スローライフの提唱や癒やし系ブームとともに普及、誰もが知る言葉となった。逆説的には「まったり」が求められるほど、それまでの日本には、忙しく生きてきた人が相当いたということだ▼五木寛之の近著『下山の思想』が手元にある。敗戦後、頂上を目指し登り詰めた日本に、下山を思い描くべき時が来たと説き、次に新しい山に登るためにも、安全に確実に下りていくことが大切だ、としている▼確かに、上だけを見て忙しく登り続けてきた日本が、山を下りる段階に入っていることは、多くが感じていることかもしれない。ここらで少しゆとりを持って、まったりしながら下山方法を検討、一歩ずつ着実に下りながら、復興という次なる目標に向かう時が来ている。
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