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片隅抄

2010.04.19

2010年04月19日(月)更新
 先月の小欄で、稚魚(シラスウナギ)の異常な不漁から、需要期の夏に国産鰻が高値になるかもしれないという話をしたばかりだが、今度は世界で初めて鰻の完全養殖に成功したと報じられて驚かされた▼今やほとんどの魚で成功している完全養殖。あのクロマグロでさえ32年間に及ぶ研究から完全養殖に成功し、成長させる過程の困難もクリアして量産化の段階に入っている。知名度上昇中の〝近大マグロ〟だ▼ところがウナギは繁殖方法や生態に未だ謎が多く、「最も増やすことが難しい魚」とされながらも、シラスウナギを得るための研究は1960年ごろから続けられていた。完全養殖の成功は、半世紀に亘る研究リレーの成果なのだ▼流通量の99・7%はシラスウナギ捕獲に頼った養殖物といわれる。完全養殖は安定供給だけでなく、自然保護のためにも待ち望まれるもの。まだ多くの問題の解決が必要だが、少しでも早い量産化への技術の確立に期待したい。
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