2021年2月9日(火)

■<新型コロナ>いわき市4日連続ゼロ あすワクチン用の超低温冷凍庫到着へ

県は9日、いわき市では8日、新型コロナウイルス陽性者はなかったと発表した。4日連続でのゼロとなる。累計は242人。県内全体では新たに7人が確認され、合わせて1788人となった。入院者(予定含む)は131人で、確保病床数469床に対し、占有率は27・9%と、政府の分科会が示す感染状況のうち、4段階中3番目のステージ3(感染急増)の指標の一つ「確保病床の25%以上」を越えているが、3日続いて3割を下回った。

市は9日夜、ファイザー社製の新型コロナウイルスワクチン接種に向け、10日夕方に、ワクチンを保管する超低温冷凍庫(マイナス75度対応ディープフリーザー)が届く予定と公表した。超低温冷凍庫は国が調達し、人口規模に応じた台数が各自治体に配置され、これがいわき市に配送される。

■市教委が創設の公民館表彰 常磐と田人に贈られる

市教委(吉田尚教育長)は、「いわき市優良公民館表彰」制度を新たに創設し、地域の特色を生かした振興、伝統文化の継承活動などに取り組む「地域課題解決・地域のニーズに応じた特色ある講座」部門で常磐公民館(四倉歩館長)を、地域や学校の実情に応じた創意工夫のある連携・協力活動などを展開する「地域学校協働活動」部門で田人公民館(三戸有子館長)を表彰した。

常磐公民館の事業は「成果発表会『継がれゆく伝統文化』」。常磐地区を象徴する温泉、フラダンス、石炭をテーマとした発表会を催し、小学生がフラダンスを披露したり大人たちと一緒に野口雨情の音楽を奏で、炭坑節を踊るなど世代間交流を展開。公民館が学校や家庭、地域と連携し、次世代への伝統文化の継承とともに、希薄化している住民たちの関係を深めたことなどが評価された。

田人公民館の事業は「田人ふるさと塾『地域交流会』」。地域住民の指導のもと、田人小の児童たちが自然薯(じねんじょ)栽培から調理までを体験。地域の特性を生かした郷土学習、異世代との交流が評価された。

写真は、常磐、田人公民館の事業に対する表彰(クリックで拡大)

■ら・ら・ミュウに「おさかな料理ミュージアム」 レシピ紹介に催しも

市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」2階の「ライブいわきミュウじあむ」に、『おさかな料理ミュージアム』がオープンした。同センターでは豊富な海の幸を取り扱っており、魚食の普及や水産業の振興とともに、魚の食べ方を紹介して若年層の購入・消費意欲につなげようと、毎月7日の「さかなの日」に合わせて、7日にミュージアムを開設した。

会場では『常磐もの』の概要や魅力とともに、ピラフ風に作られた「洋風鯛飯」、タイの魚醤(ぎょしょう)ナンプラーを使った「タイ風お刺身サラダ」ほか、生食や電子レンジ、フライパンで手軽に作ることができる魚料理のレシピ28点のほか、おいしく食べる方法などが紹介されている。今後は料理教室など、さまざまな体験イベントも展開していく予定。

写真は、開設された「おさかな料理ミュージアム」(クリックで拡大)

■4〜5日の残り火か 久之浜で林野火災 けさ鎮火

8日午前10時55分ごろ、いわき市久之浜町末続字岩ケ作地内で林野火災が発生し、ほぼ一昼夜燃え続け、9日午前9時半にようやく鎮火した。けが人はいないもようで、損失面積は約100アール。

当初の出火場所とみられた同市大久町大久の山林では、4日から5日にかけて約200アールの立木や枯れ草を焼く大規模な山林火災が起きている。いわき中央署と市消防本部では、久之浜町末続地内で鎮火しきれずくすぶっていた残り火が、折からの強風で勢いを増して燃え広がったのが要因とみており、焼失場所は同所を中心に、おおまかに同心円状で100メートルほどの範囲に及ぶという。

消火活動には市内5消防署から消防車両21台と署員79人、市消防団からは消防車両23台と団員113人が出動。8日午後1時ごろには、市消防本部から要請を受けた茨城県防災ヘリが駆けつけ、上空からも散水するなど、22時間半にわたり賢明な消火活動が繰り広げられた。現場はJR末続駅から西方に2・6キロほどの山林。直線距離で約270メートル離れた場所には久之浜二小の校舎がある。

写真は、活動する消防隊と消防団員ら=8日午後6時15分ごろ(クリックで拡大)