2021年2月6日(土)

■<新型コロナ>いわき市は4日ぶりゼロ 県の協力金対象外の事業者に家賃補助へ

県は6日、いわき市では5日、新型コロナウイルス陽性者はなかったと発表した。4日ぶりのゼロとなる。県内全体では新たに7人が確認され、合わせて1775人となった。入院者(予定含む)は152人で、確保病床数469床に対し、占有率は32・4%と、政府の分科会が示す感染状況のうち、4段階中3番目のステージ3(感染急増)の指標の一つ「確保病床の25%以上」を越えている。

こうした中、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、県が独自の緊急対策として、新型コロナ特別措置法に基づく県民への不要不急の外出自粛要請を延長したことを受け、市は要請期間中の14日まで、「感染防止集中対策一斉行動(第3期)」と位置付け、広く市民に感染への最大限の警戒を訴える。清水市長が6日、市役所本庁舎で臨時記者会見を開き、同行動の期間延長を発表した。

臨時記者会見の席上、清水市長は市内事業者に向け、市独自の緊急経済対策を実施する方針を示した。時短営業短縮や不要不急の外出・往来自粛に応じ、県の時短営業協力金の対象外で、1月もしくは2月の売上が前年比3割以上減となった事業者に対し、家賃の2分の1・3カ月分(1店舗当たり上限額15万円)、前回の市の緊急経済対策では対象外だった自己所有店舗での事業者に対し、今回は一律5万円を支援する。

写真は、感染防止集中対策一斉行動の概要について説明する清水市長=6日(クリックで拡大)

■磐城農業高の和牛肉はいかが? マルト4店舗で販売

市内のマルト4店舗で6日、磐城農業高が肥育した和牛肉の販売が始まった。同校は1月、和牛を肥育する農業高校の生徒『高校牛児』たちによる全国大会「第4回和牛甲子園」に初出場し、奨励賞が贈られており、この時に出品した雌の和牛1頭分が店頭に並んでいる。

和牛肉はA3ランク・389キロ。ロースやモモなど部位ごとに提供され、多くの買い物客が手に取っていた。このうち中岡町のマルトSC中岡店では、生徒が販売員を務め、渡部星空さん(2年)は「和牛甲子園では、他の学校の取り組みを知る機会にもなった。私たちが一生懸命育てた和牛なので、皆さんにはおいしく食べてほしい」と笑顔で語った。

販売は7日まで。なくなり次第終了。その他の店舗は次の通り。▽SC窪田店(勿来町窪田十条)▽岡小名店(小名浜岡小名)▽SC城東店(平字城東三丁目)

写真は、磐城農業高による和牛肉の販売=6日(クリックで拡大)

■あす「さかなの日」 古滝屋でカナガシラカレー提供

いわき海星高水産クラブの生徒たちと、平字作町のラーメン店・創作麺やま鳶(曲山修太代表)が共同で開発した「金頭(カナガシラ)の海星高校 勝つカレー」が7日、常磐湯本町の元禄彩雅宿古滝屋で限定販売される。

食を通じて新型コロナに負けない明るいふるさとを作りたいと、昨年の9月から試行錯誤を繰り返してきた。同店が『常磐もの』のカナガシラのだしと、新鮮な地場野菜を使ったルーを、生徒たちは同魚のすり身にいわき産パプリカ、ニンジンを練り込んだカツを担当。米はいわき産コシヒカリ・いわきライキを用いたご当地カレーだ。

7日の「さかなの日」に合わせてテイクアウト販売し、会場ではいわき産の原材料を用いた惣菜や加工食品、地場野菜も並べる予定。開催時間は午前10時〜午後3時。問い合わせは、イベント実行委員会=電話080(3327)6661=まで。

■公選法違反で罰金の市職員 減給1カ月の処分に

昨年の市議選に絡み、市職員2人が公職選挙法違反(事前運動、法定外文書頒布)の罪で書類送検され、罰金の略式命令を受けた事件で、市は5日、市職員懲戒審査委員会を開き、職員2人を同日付で、減給10分の1(1カ月)の懲戒処分としたと発表した。

市によると、市職員2人はともに40代男性で、本庁勤務の主査、本庁の出先機関に勤務する技査。昨年9月6日の市議選告示前の同年8月27、28の両日、支持する政党候補者を当選させる目的で、投票を呼び掛ける文書などが入った封書計13通を有権者の家族や知人らに送付した。

事情聴取したいわき中央署は昨年10月16日、4人を福島地検に書類送致し、福島区検は同年12月24日、同罪で略式起訴。福島簡裁は2人にそれぞれ罰金30万円の略式命令を出し、即日納付した。岡田正彦総務部長、井坂泰一職員課長が5日、市役所本庁舎で記者会見を開いて謝罪し、市職員2人の処分理由などを説明した。

同委員会は地方公務員法の規定に基づき、2人を戒告より1つ重い減給で処分。上司ら管理監督者については、勤務時間外の違反行為として、処分は問わなかった。2人は「多くの関係者にご迷惑をかけて大変申し訳ない」と反省の言葉を述べているという。市は不祥事の再発防止に向けて、副市長名で全職員に法令順守の周知徹底をした。

写真は、謝罪する井坂課長(右)と岡田部長=5日(クリックで拡大)