2021年2月5日(金)

■<新型コロナ>いわき市で新たに1人 3日連続 累計242人に

県は5日、いわき市で4日、新たに1人の新型コロナウイルス陽性者が判明したと明らかにした。3日連続の確認で、累計では242人となった。県によると、陽性者は30代の会社員男性。1日に発熱、咽頭(いんとう)痛、けん怠感があり、4日に症状が継続するため医療機関でPCR検査を行い、陽性と分かった。軽症。入院中。同居家族が濃厚接触者に該当。現時点で感染経路は不明。

県内全体では新たに9人が確認され、合わせて1768人となった。入院者(予定含む)は171人で、確保病床数469床に対し、占有率は36・5%と、政府の分科会が示す感染状況のうち、4段階中3番目のステージ3(感染急増)の指標の一つ「確保病床の25%以上」を越えている。

■時短延長も 平のスタンツァ・北林さん 前向きに理解

県は4日、新型コロナウイルス感染症の拡大防止に向け、7日までを予定していた独自の「緊急対策期間」について、14日まで1週間延長すると発表した。県民に対する「不要不急の外出自粛要請」「午後8時〜午前5時までの時間帯の営業自粛要請(接待を伴う飲食店、酒類を提供する飲食店等)」を引き続き求め、時短要請に応じた店舗の協力金(1日当たり4万円)も継続する。(ホームページで速報済み)

市内の飲食店からは、さまざまな声が挙がっている。平字三町目でイタリアンレストラン「スタンツァ」と、ラウンジを備えたゲストハウス「ファロ」を経営する北林由布子さん(50)は「お客さんに会えないのはさみしいが、病院も大変なので仕方がない」と理解を示す。特にファロは昨年4月、コロナ禍でスタートしたとあって、テイクアウトにも力を入れ、市民の需要に応えている。

先が見通せないことに不安もよぎるが、北林さんは「1週間の延長によって、早く終息してくれるならばいい。食べに来る人が安心できる環境になるのが一番」と前を向く。引き続き午後8時までの営業とした上で、昼から夜までの通しで飲食を提供する。

写真は、前向きな思いで仕込みに当たる北林さん=5日(クリックで拡大)

■大久で220アール燃える山火事 一晩越して鎮火 けが人なし

4日午後1時5分ごろ、いわき市大久町大久字板木沢地内の山林から火を出し、山林の立木や枯草約220アールを焼き、約18時間5分後に消し止めた。けが人はいない。いわき中央署と平消防署四倉分署によると、近くを通った人が110番通報した。署員の到着時は風が強い状態で、風にあおられ火が徐々に燃え広がっていったという。両署で詳しい出火原因を調べている。

同日午後2時ごろには、市消防本部から救助要請を受けた茨城県防災ヘリが応援に駆けつけたが、強風で運行不能となり上空からの消火は断念。市内5消防署から消防車両27台・署員97人が、市消防団から消防車両29台・団員157人が出動し、各署員と団員が連携して消火活動にあたった。現場はJR末続駅から西に約2・6キロ。

写真は、煙が上がる大久町の火災現場=4日午後4時20分ごろ(クリックで拡大)

■きょう50回目の市美展開幕 書の部は14日まで

第50回を迎えた「いわき市民美術展覧会(市美展)」が5日、市立美術館で開幕した。同展覧会運営委員会、市教委、市文化協会、同館主催。いわき民報社などの後援。同展覧会は市民が制作した作品の公開展示を通して、創作意欲の向上、本市の美術文化振興を図ることを目的に毎年、書、絵画・彫塑、陶芸、写真の部門ごとに公募している市民主体の催し。

会場では一般応募76点(うち青少年3点、前年比3点減)、招待作品22点(うち遺作展示1点、同1点減)、審査員特別出品1点(同1点増)の計99点の力作を紹介している。前回に続き市長賞に主婦馬上溪花さん(62)=平中山=の「先づ隗より始めよ」、市議会議長賞に主婦吉村翆苑さん(64)=平=の「杜甫詩」、市教育長賞に会社員金成大雅さん(47)=中央台=の「杜甫詩」が選ばれた。

展示は14日まで(月曜休館)。開館時間は午前9時半〜午後5時(入館は午後4時半まで)。入場無料。絵画・彫塑の部は19〜28日、陶芸、写真の各部は3月5〜14日。

写真は、左から市長賞、市議会議長賞、市教育長賞の作品(クリックで拡大)