2021年1月19日(火)

■<新型コロナ>いわき市は2日連続ゼロ ワクチン接種は3月下旬から始まるか

県は19日、いわき市では18日、新たな新型コロナウイルスの陽性者はなかったと明らかにした。2日連続でゼロとなる。県内全体では14人の陽性者が確認され、累計は1483人。入院者(予定含む)は277人で、確保病床数469床に対し、占有率は59・1%と6割を下回ったが、政府の分科会が示す感染状況のうち、最も深刻なステージ4(爆発的感染拡大)の指標の一つ「確保病床の50%以上」を超えている。

こうした中、市は18日、新型コロナウイルス感染拡大やワクチン接種などの今後を見据え、感染症対策強化チームを設置し、本格始動した。保健福祉部の職員を主に市職員48人が所属。対策業務の増大を受け、他の部署からの応援職員17人も加え、本市の感染症対策に万全を期す。

政府が3月下旬から、優先して行うとしている65歳以上の高齢者への接種。市によると、現段階で市町村に対し、詳細な接種方法は通知してないが、国から千人分用のロットで順次、ワクチンが送られ、ワクチンを氷点下75度の超低温で保管するための冷凍庫が国から配備されると想定している。

冷凍庫は2月下旬から配備され、本市には最終的に19台が配備される見込み。政府の発表がなく、スケジュールは現時点で白紙状態だが、市では3月下旬から65歳以上の高齢者、4月下旬以降を目安に、65歳未満の市民へのワクチン接種できるようになると考えている。今後は市民に効率よく接種してもらうため、接種会場や受け入れの準備にも着手。併せて、接種者のリスト作りやワクチン接種に必要な接種券の郵送、コールセンターの設置なども予定する。

写真は、業務を開始した新型コロナウイルス感染症対策強化チーム=18日(クリックで拡大)

■木村眼科 豊間に癒やし空間 30日から触れる彫刻展

今年開院30年を迎える木村眼科クリニック(平字下の町、木村肇二郎院長)は、甚大な津波被災を受けた平豊間に事務所機能を兼ねた職員の研修センター「兎渡路(とどろ)の家」を開設する。木の温もりあふれる建物で、職員の利用だけでなく、視覚障害を持つ患者たちが心を許し、互いに悩みなどを打ち明けられるような憩いの場に育てていきたい考えで、30日から戦後の日本を代表する彫刻家・故舟越保武をはじめ、国内外の一線級で活躍する作家たちの彫刻を直に触れることができるオープニングイベントを開催する。

同クリニックでは診療に加え、難病などを抱えて家に引きごもりがちな視覚障害患者向けのバスツアーを催すなどし、心のケアに努めてきた。交流を進めていくうちに、木村院長をはじめ職員皆が、患者と一緒に食事をし、心が癒されるような空間をつくりたいとの思いが募り、構想が具現化していった。

小川町の彫刻家湯川隆さんの支援を受け、オープニングイベントとして、国内でも珍しい実際に彫刻作品に触れることができるグループ展「潮風にさそわれて」をスタート。3月6日まで。入場無料で、開催時間は午前11時〜午後5時。コロナ禍のため人数を制限しての観覧となるため、事前予約が必要となる。問い合わせは同クリニック・木村恵子副院長=電話090(6178)8168=まで。

写真は、平豊間に開設する事務所兼研修センター(クリックで拡大)

■市のあんしんコロナ 3月31日までクーポン利用延長

県が独自の新型コロナウイルス緊急対策として、県民への不要不急の外出自粛を要請したことを受け、市は3月31日まで、飲食店などで感染者が確認された際、店舗利用者に感染確認情報を電子メールで通知する独自の「あんしんコロナお知らせシステム」の需要喚起策として、メール送信者に抽選で配布しているクーポン券などの利用期限を延長する。

同システムは、QRコードを活用。市は利用促進を図ろうと、導入時から、メール送信者を対象に、3千円分のクーポン券を抽選で毎月5千人に配布。当初は2月15日が利用期限としていたが、緊急対策期間の飲食店への集中利用を防ぐため、年度末までの延長と変更した。

■けさスリップ事故相次ぐ いわき3署「運転に注意を」

市内各地では18日朝にかけての積雪や凍結により、スリップ事故など雪が原因とみられる交通事故が発生し、いわき中央署管内では6件、いわき南署管内では1件の事故が起きた。いわき東署含め、市内3署では運転時の路面凍結などに注意し、冬用タイヤ着用や状況に応じてチェーンを使うよう呼びかけている。