2021年1月13日(水)

■<新型コロナ>いわき市で新たに8人 飲食店からは市の対応が無いと不満も

県は13日、いわき市で12日、新たに8人の新型コロナウイルス陽性者が判明した。いわき市での確認は16日連続で、累計では161人となった。県によると、陽性者は10歳未満から80歳代の男女(うち1人は東京都在住)。概要は別掲 <こちら>。

県内では新たに32人が確認され、累計では1308人。入院患者(予定を含む)は283人。確保病床数469床に対し、占有率は60・3%と引き続き6割を超え、政府の分科会が示す感染状況のうち、最も深刻なステージ4(爆発的感染拡大)の指標の一つ「確保病床の50%以上」を上回る。

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12日夕方に県が、新型コロナウイルス対応に伴う特措法に基づき、接待や酒類を提供する飲食店などへの営業時間の短縮を要請し、協力金の支給を決定した件を受け、市内でも対応に追われる姿がみられた。

平字白銀町の「和風居酒屋ダイニング KINKA」では13日から、午後8時で営業を終了することを決めるとともに、収益を少しでも上げるためにテイクアウトの提供を始めるという。昨春の緊急事態宣言以来の対応で、経営する押田昇治郎(39)、将利さん(37)兄弟は「一律に時短要請が出された上で、飲食店に協力金が支給される点は良かった」と安ど感をにじませる。

ただ今回は県の取り組みで、押田さん兄弟は「福島市はすでに時短営業と協力金支給を行っているが、いわき市でも毎日陽性者が確認されている中、足並みをそろえられなかったのか」などと、市の対応に不満顔。先行きが見えないことで一時は閉店も頭をかすめた。押田さん兄弟は「このままでは倒産する飲食店が相次ぎ、卸しなどの関連業界の影響も甚大だ」と不安げな表情を浮かべた。

写真は、県の要請に応じ、きょうからの時短営業を決めた押田昇治郎、将利さん(左から)=12日(クリックで拡大)

■マルト 手作りおにぎり「又兵衛しまほっけ」最優秀賞

一般社団法人全国スーパーマーケット協会主催「お弁当・お惣菜大賞2021」の各賞がこのほど発表され、「おにぎり部門」では、マルト商事(安島浩代表取締役社長)の製造販売する手作りおにぎり「又兵衛しまほっけ」が最優秀賞を受賞した。同社では、日本一のおにぎりを福島県浜通りのいわきから発信したいとの思いから、約2年をかけ商品開発を行った結果、見事最高賞に輝き携わった関係者らが喜びに包まれている。

同大賞は全国のスーパー、コンビニエンスストア、専門店などの中食用商品が対象。おにきり、弁当、総菜、麺類、パンなど11部門に総数4万2549点が寄せられ、食の専門家で構成した審査員が特に優れた商品を選出した。同社の「又兵衛しまほっけ」は、いわき産米「プレミアムいわきライキ」など地元産米を使用。具材のホッケは地元・四家酒造店の地酒「又兵衛」の酒粕に漬け込み、深い味わいを醸し出した。

さらに調理スタッフは、同社内から厳選された約20人をそろえ、『ミシュランガイド東京』に3年連続掲載されている東京・浅草の名店「おにぎり浅草宿六」の店主三浦洋介さんの協力を受けた。「又兵衛しまほっけ」(260円)、「釡揚げしらす」(280円)、「紀州産南高梅」(同)、「北海道産時鮭」(300円)、「焼きたらこ」(同)の各手作りおにぎりを順次販売する予定。価格はすべて税別。なお調理スタッフが限定されるため、当初は一部店舗になる。

「お弁当・お惣菜大賞2021」最優秀賞受賞の記者会見が12日、マルトSC城東店イートインスペースで行われた。

いわき地区の販売店舗、販売日は次の通り。▽SC窪田店=13、17、20、24、26、31日▽SC中岡店=13、16、19、23、26、30日▽SC湯長谷店=13、19、24、28、31日▽四倉店=13、22、23、29、30日▽ SC高坂店=13、19、23、29、30日▽岡小名店=13、19、23、26、30日▽SC城東店=13、16、19、23、26、30日▽SC草野店=13、17、24、28、31日▽SC君ヶ塚店=18、23、25、30日

写真は、「又兵衛しまほっけ」(左上)と、おにぎりを作る厳選された社員=12日(クリックで拡大)

■2月開催の市新人中学駅伝が中止へ V狙う各校悔しさにじませる

新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、21世紀の森公園内のいわきグリーンスタジアム周辺コースで2月6日に開催を予定していた、男子第43回・女子第39回市中学校新人駅伝競走大会の中止が決定した。大会は市中体連、市教委が共催し、全区間2・3キロの周回コースで実施。男子が6区間13・8キロ、女子が5区間11・5キロを3年生が抜けた1、2年生の新チームがたすきをつなぐ。

大会中止の報告を受け、男子3連覇に挑戦するはずだった中央台南の水口浩孝監督は「主力の3年生が抜け、大会に向け、準備を積んできただけに走らせてあげたかった」と話した。今春、定年退職を迎える水口監督にとって、最後の采配を振るうレースだっただけに、悔しさはひとしおだ。

女子3連覇の期待がかかっていた勿来一の小野剛監督は「この大会に向けて、練習を重ねてきたので残念」と肩を落とした。「新人メンバーが他の実力校と対戦し、どれだけの記録が出せるか期待していただけに走らせてあげたかった」と悔やんだ。

■運転注意!スリップ事故多発 いわき市で昼までに156件発生

市内各地では13日午後1時までに、路面凍結によるスリップなどの交通事故が多発した。いわき中央署管内では115件、いわき東署管内では26件、いわき南署管内では15件発生。追突事故が目立っており、いわき3署では運転時の路面凍結などに注意し、冬用タイヤ着用や状況に応じてチェーンを使うよう呼びかけている。