2021年1月2日(土)=休刊日

■<新型コロナ>いわき市で新たに5人 年始も変わらずの確認 累計は92人

県は2日、いわき市で1日、新たに5人の新型コロナウイルス陽性者が判明したと明らかにした。いわき市での確認は計92人となった。県によると、陽性者は10歳代の男性(職業非公表)、50歳代の会社員男性、20歳代の学生男性、30歳代の無職女性、60歳代の男性(同)。

1人目の10歳代の男性は、昨年12月31日に県内陽性者の濃厚接触者として、医療機関で検体を採取。1日にPCR検査によって陽性と分かった。症状なし。入院中。同居家族が濃厚接触者に該当する。

2人目の50歳代の会社員男性は、同30日に発熱あり。31日に医療機関で検体を採取し、1日にPCR検査によって陽性と分かった。軽症。入院中。同居家族が濃厚接触者に該当する。現時点で感染経路不明。

3人目の20歳代の学生男性は、同30日に発熱、咽頭(いんとう)痛、首の後ろの痛み。31日に医療機関で検体を採取し、1日にPCR検査によって陽性と分かった。軽症。入院予定。同居家族が濃厚接触者に該当する。現時点で感染経路不明。

4人目の30歳代の無職女性は、同23日に発熱、倦怠感、関節痛。29日に嗅覚異常。31日に医療機関で検体を採取し、1日にPCR検査によって陽性と分かった。軽症。入院予定。同居家族が濃厚接触者に該当する。現時点で感染経路不明。

5人目の60歳代の男性は、同30日に発熱、倦怠感、鼻水。31日に医療機関で検体を採取し、1日にPCR検査によって陽性と分かった。軽症。入院中。同居家族が濃厚接触者に該当する。現時点で感染経路不明。

県内全体の1日の陽性者は13人。同日までの陽性者累計数は969人で、入院患者(予定を含む)は195人。確保病床数469床に対し、占有率は41・6%で、依然としてステージ3(感染急増)の指標の一つ「確保病床の25%以上」を大きく越えている。

■いわきFC 大倉社長「震災10年にJ3昇格を」

全国のサッカーファンの熱視線を集めている「いわきFC」。昨季は日本フットボールリーグ(JFL)の参戦を決め、市民待望のJ昇格が期待されたが、新型コロナウイルス感染症の猛威と慣れない遠征などに苦しめられ、悲願達成はならなかった。しかし最後まで諦めず、戦う姿は多くの市民を勇気付けた。本紙では「いわき市を東北一の都市にする」と掲げ、地域に根差した活動を続ける、いわきFC母体のいわきスポーツクラブの大倉智社長に昨季の振り返りと、今季以降の展望や将来像を尋ねた。

――昨季を振り返ってどうだったか。

「最終節を終え、終わってみると勝ち点あと2つあれば(J3に)上がれたかもしれない、という意味では非常に残念で落胆した。だが、冷静に考えれば仕方のない結果だと思う。大勢のお客さんに入っていただき、最後まで昇格争いをしたことでいわき市民、双葉郡の皆さんにすごく『ドキドキワクワク』して頂いたように思う。また新たな楽しみを提供できつつあった1年だった」

――市民、双葉郡民にいわきFCという存在は浸透していると思うか。

「『ドリームチャレンジ(昨年11月のホーム戦に合わせて行った関連イベント)』には2日で4千人集まったが、試合には1300人しか来なかった。2700人が試合を観ずに帰っている事実を見ると、まだ浸透していないように思う。いろんな意味でプロセスだ。もう少しいわきFCを市や双葉郡で大きな存在にし、足元でできることをやりつつ、広げていきたい」

――今年の抱負、意気込みを教えてほしい。

「サッカーチームでもあるので、いわきFCがJ3に昇格し、震災10年にJリーグ入りするような年になれば、共感の輪が広がるし、人々が喜ぶ姿を作り出したい。日常の中で、怒ったり喜んだり泣いたり『ワクワクドキドキ』することはなかなかないが、目の前でそう思ってもらえるチームになることが喜ばしいので、昇格はできなかったが、サッカーで皆さんが『ワクワクドキドキ』したことは事実だと思う。それをもっと多くの人に感じてもらえるような存在になっていきたい」

――最後に市民、読者にメッセージを。

「今年は震災10年を迎えるが、絶対に忘れてはいけない。いわきFCの物語のはじまりでもあるので、10年の節目に1つの区切りと意識し、風化させないように発信を担う責任感がある。新しい選手やスタッフが入っても常々話し、発信したい。今年も引き続き応援よろしくお願いします」

写真は、いわき民報社の取材に応じる大倉社長(クリックで拡大)