2020年12月7日(月)

■県高校新人サッカー 東日大昌平が創部初の東北大会へ 3位決定戦で聖光学院破る

県高校新人体育大会サッカー競技(県高体連、県教委、県体協主催)は大会最終日の6日、いわきグリーンフィールドで決勝と3位決定戦を行った。3位決定戦では残り1枚の東北切符をかけて、東日大昌平と聖光学院が激突。東日大昌平は前半31分、MF太田樹(2年)がPKで先制すると、これが決勝点となり、県選手権準優勝校を1―0で撃破し、創部21年目で初の東北大会出場を決めた。決勝は尚志が福島東に2―0で勝利し、2年ぶりの優勝を飾った。

大会優秀選手15人も発表。いわき勢では東日大昌平のMF荒川優晟主将(2年)、MF佐藤勇晏(1年)が選ばれた。東北大会は来年1月23日、Jヴィレッジ(楢葉、広野町)で開幕。尚志、福島東、東日大昌平の3校が出場。対戦カードは13 日に決定する。

会心の軌道 太田が殊勲のPK弾>

1点に泣いた前日の準決勝のうっぷんを晴らそうと、東日大昌平が70分間、挑戦者の気持ちを忘れず戦い抜いた。残り1枚の東北切符をかけた大一番で、県選手権準優勝校の聖光学院を撃破。荒川彰大監督は「前日の反省がきっちりと生きていた。日ごろの積み重ねの結果」と格上相手に勝ち切った教え子の健闘を称えた。

前半31分、相手ゴール前に切り込んだMF太田樹(2年)が一旦、FW蛭田圭(同)にボールを渡したが決め切れず、もう一度、太田に戻したところでファールを奪うと、PKを利き足の左で相手ゴール右隅にけり込んだ。「けった瞬間は何も考えていなかった」と太田。会心の軌道でゴールネットを揺らすと、コンビを組む同じインサイドハーフのMF佐藤勇晏(1年)らに祝福され、白い歯をこぼした。

この1点が決勝点となり、東北切符を手にしたが、反省も忘れない。前後半合わせて11本のシュートを放つも、追加点を奪えなかった。「レベルの高い舞台で勝ち切るには得点力」と荒川主将。「チーム一丸で一戦一戦試合に臨みたい」と東北舞台で“昌平旋風”を巻き起こすことを誓った。

写真は、3位決定戦・東日大昌平―聖光学院戦。東日大昌平は前半31分、MF太田がPKを決める=6日(クリックで拡大)

■いわき駅前にイルミネーション 今年も「夜の森」再現

双葉郡富岡町の「夜の森の桜並木」を白と淡いピンク色の発光ダイオード(LED)で再現する「第9回いわき光のさくらまつり」の点灯が5日、JRいわき駅前で始まった。来年1月11日まで。

同事業は、いわき青年会議所(JC)主催、いわき民報社などが後援。東日本大震災・東電福島第一原発事故からの復興への願いを込め、双葉郡の住民が避難生活を送る本市の中心市街地のいわき駅前大通りで震災翌年冬から、実施している。沿道に並ぶケヤキ並木を約18万球のLEDで彩り、3月に一部避難指示が解除された富岡町の「夜の森の桜のアーチ」を再現し、幻想的な世界を作り出している。

期間中、午後5時〜11時まで点灯する。今年は新型コロナウイルスの感染防止対策の一環で、恒例のトークショーなどのイベントは自粛した。点灯セレモニーは初日の5日、あいにくの雨の中行われ、宮本皓一富岡町長、清水市長があいさつし、「夜の森の桜を思い出してほしい」などとJCが実施主体となるこの活動を応援。同JCの斉藤和治理事長は「新型コロナなど暗い話題が多い中、希望の光となり、明るい気持ちになってほしい」と話した。

写真は、夜の森の桜並木を再現したいわき駅前のイルミネーションを楽しむ家族連れ=5日(クリックで拡大)

■いわき秀英中・山名さん 全国書画展覧会で第2席の文部科学大臣賞

第88回全国書画展覧会が先ごろ行われ、いわき秀英中3年生の山名珠美さん(14)が書写の部で最優秀賞の内閣総理大臣賞に次ぐ「文部科学大臣賞」を受賞した。同展覧会は昭和6年に全国書き方展覧会として開かれたのが始まりで、伝統工芸品の熊野筆で筆の生産量日本一の「筆の都」広島県熊野町などが運営。毎年全国の小、中学校から多くの作品が寄せられ、今年は書写の部に10万1805点の応募があった。

山名さんは幼稚園のころから書道教室に通っており、今回は書道部の活動の一環として同展に初応募。「光」の文字やひらがなを書くのが好きであったことから「栄光のかけ橋」を選択し、イメージトレーニングを踏まえて日曜日に半日かけて200枚ほど書いたあと、部活の友人と相談しながら作品を選択。権威ある書道展で第2席という輝かしい成績を残した。

山名さんは「全国には通用しないのかなと思って応募したのが選ばれ、びっくりしている」と驚きつつも喜びの声を上げ、今後については中国・晋時代の書家王羲之の代表作「蘭亭序(らんていじょ)」を例に挙げながら「中国の古典作品にも挑戦していきたい」と意気込みを語った。

写真は、入賞作のコピーを手に喜ぶいわき秀英中2年の山名さん(クリックで拡大)

■きのう朝 市漁協小浜支所の倉庫全焼 けが人なし

6日午前8時35分ごろ、いわき市小浜町渚地内、小浜漁港東側の倉庫から火を出し、木造平屋建て1棟約30平方メートルを全焼し、約40分後に鎮火した。けが人はなかった。いわき南署、勿来消防署によると、倉庫は市漁業協同組合小浜支所の管理で、火元責任者は熊谷泰夫支所長。

通りがかった漁師が火災を発見し、119番通報した。出火当時は別の漁師らが暖を取るため、火気を使っていたといい、両署で詳しい原因を調べている。

写真は、消火作業が行われる倉庫=6日(クリックで拡大)