2020年12月2日(水)

■<新型コロナ>いわき市で新たに2人 市内で確認の陽性者は計49人に

県は2日、いわき市で1日、新型コロナウイルスの陽性者が、新たに2人確認されたと明らかにした。1人は70歳代の無職女性。もう1人は40歳代の会社員男性。市内の陽性者は計49人となった。県の担当者が2日午後、福島市の県庁で記者会見を行い、経緯などを説明した。

県によると、女性は11月17日に分かった50歳代の会社員男性と、同19日に判明した80歳代無職男性の濃厚接触者。同19日にPCR検査によって陰性だったため経過観察をしていたが、同30日に再び検体を採取したところ、翌1日に陽性と示された。症状はなく、すでに入院している。同居家族が濃厚接触者に該当する。

男性は11月22日に咳やけん怠感、咽頭(いんとう)痛、発熱があった。同26日と同30日に医療機関を受診し、翌1日にPCR検査で陽性となった。軽症で入院済み。同居家族が濃厚接触者に当たる。現時点で感染経路は不明という。

■古関メロディー常磐炭礦社歌など 湯本高の手で新編曲

常磐炭礦で働く作業員たちを団結・鼓舞させるシンボルとなった礦歌(社歌)『我等の力』、そして都市対抗野球大会で幾多の名勝負を繰り広げた野球部の勝利を願って、後楽園球場のスタンドで声高らかに歌われた応援歌『若きいのち』。昭和46年に閉山して以降、歌われることもなくなった2つの歌が、かつて常磐炭礦の中核をなした磐城砿業所があった湯本高の小山田浩教諭(52)の編曲で、吹奏楽部の演奏と野球部員を中心とした生徒有志の合唱によってよみがえり、CD化された。

これらの曲を手がけたのは、NHK連続テレビ小説「エール」でおなじみとなった福島市出身の作曲家古関裕而と、作詞家野村俊夫の「黄金コンビ」で、戦後間もない昭和24年に完成した。当初は歌詞を従業員から募集したが応募が少なく、最終的に野村に依頼した。

しかし閉山によって、常磐炭礦は常磐ハワイアンセンター(現・スパリゾートハワイアンズ)などを運営する常磐興産に変わり、野球部も解散。従事していた人たちも高齢化し、歌われることもなくなっていた。NPO法人常磐炭田史研究会(野木和夫会長)では、この2つの曲も文化的財産であるとして、音源を保存することにした。

だが、唯一残っていたのはハワイアンズのバンドマンが自分で手書きした旋律譜(メロディーライン)のみ。そこで同研究会では今年7月、湯本高に編曲と演奏、合唱を依頼した。全国大会で好成績を挙げている吹奏楽部の指導やいわき翠の杜高校歌を作曲するなど実績のある小山田教諭は「あらためて『東京オリンピックマーチ』など古関さんの曲を聴いたり、常磐炭礦の映像を見たりして構成を練った。和音とリズムをシンプルに、わかりやすくアレンジした」という。

これを1・2年生36人による演奏で、合唱は野球部員を中心に放課後、有志10数人が1カ月ほどかけて練習してCDに録音した。音源は同研究会や常磐興産、記念館などで保管するほか、吹奏楽部のユーチューブでアップすることにしている。

写真は、常磐炭礦のOBを交えての音源贈呈式。後列左が小山田教諭(クリックで拡大)

■いわき市 水道管工事で不正処理 業者に55万円過払い

市水道局は1日、昨年度に発注した老朽化した水道管を取り換える工事で適正な書類手続きをせず、市内の受注業者に人件費など55万円を過払いしていたと発表した。すでに工期を終えており、業者から過払い金返還の申し出があったため、今後、手続きを進める。

市水道局によると、工事は昨年10月から約7カ月間、市内南部地区の市道で実施。当初の計画では工期中、106人の警備員で交通誘導の対応をするはずだったが、受注業者が人数を確保できず、一時期、不足分を仮設信号機2基で対応したという。

警備員の増減については本来、工事請負契約約款などに基づき、書面による設計変更が必要だが、担当職員が口頭のみで対応し、書面でのやり取りを怠ったのが原因。10月5日、市民からの情報提供を受け、担当者や発注先への聞き取り調査などで発覚した。警備員減数による59万4千円から、仮設信号機費用の4万4千円を差し引いた55万円が過払い分となる。

写真は、謝罪する加藤弘司水道局長(中)ら=1日(クリックで拡大)

■いわき駅長に平出身の渡辺氏 JR東日本水戸支社人事

JR東日本水戸支社は1日、同日付で発令した人事異動を発表した。いわき関連では、渡辺治幸勝田駅長がいわき駅長に就く。前任の青木豊道氏は同日付でJR東日本ステーションサービス水戸支店へ。渡辺駅長は平出身。内郷高(現いわき総合高)を卒業後、昭和54年4月、旧国鉄に採用された。