2020年12月1日(火)

■BC福島・古長(泉中出身)がオリックスと仮契約 「一日も早く支配下登録を」

プロ野球の新人選択会議(ドラフト会議)で、オリックスから育成6位で指名されたBCリーグ福島レッドホープスの古長拓内野手(26)=泉中出身=が11月30日、郡山市内のホテルで入団交渉に臨み、支度金300万円、年棒240万円(金額は推定)で基本合意。背番号は「016」に決まった。古長は「一日も早く支配下登録され、『オリックスと言えば古長』と呼ばれるような選手になりたい」と力強く抱負を述べた。

仮契約を終え、古長は「ようやく実感が沸いた」と白い歯をこぼした。上村和裕スカウトにオリックスの帽子をかぶせてもらい、ユニホームに袖を通した。報道陣からようやくつかんだその重みを聞かれたが、古長は「(生地が)軽いです」と笑いを誘った。「挑戦」と「016」の3桁の背番号を記し、「早く『0』が取れるよう、頑張りたい」と表情を引き締めた。

会見には、BC福島の岩村明憲代表取締役兼監督、オリックスの牧田勝吾編成部副部長が同席。岩村監督は「ホープスとしてドラフト指名され、1人目のNPB入り。続く後輩の励みとなる」と激励した。牧田副部長は古長の打撃に注目。「岩村監督の指導の下、鍛えられたプレーをNPBでも発揮してほしい」と歓迎した。

写真は、球団マスコットのぬいぐるみと直筆サインを手にし、新天地での活躍を誓う古長=11月30日(クリックで拡大)

■アクアマリン「流行魚大賞」 密ですのキンメモドキに

ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」の「アクアマリンふくしま流行魚大賞2020」が先ごろ行われ、キンメモドキが1517票を集めて大賞に選ばれた。流行魚大賞は、今年最も話題になった魚を決める賞で、昨年に続き2度目の開催。今回は「ぴえん」「おじキュン」など今年一世を風靡(び)した言葉にちなんだ魚5種をノミネートしたところ、館内の投票シールと公式ツイッターの『いいね』数を合わせ、5024票が集まった。

最多票を集めたのは、集団で泳ぐ姿が小池百合子東京都知事の発言「密です」を彷彿(ふつ)とさせるキンメモドキ。同館では、キャッチコピーの「密です」が世代を問わずに認知され、言葉と写真の親和性が高かったことが票を集めた要因では、と分析している。また、2位は「時を戻そう」をキャッチコピーにして1060票を集めたハゴロモコンニャクウオ、3位は「おじキュン」のニュウドウカジカで916票だった。

写真は、郡泳する姿が「密です」を彷彿とさせ、最多票を集めたキンメモドキ(クリックで拡大)

■10万球のイルミネーションで癒しを 21世紀の森公園

21世紀の森公園に色とりどりに輝く約10万球のLEDイルミネーションが登場し、コロナ禍で不安を抱える市民の心を温かい光で癒している。設置したのは、泉ケ丘に事務局を構えるNPO法人いわきイルミネーションプロジェクトチーム。同法人は平成28年から4年間、震災の復興応援として同公園に「復興の光」をともしてきた。

今年は東京五輪・パラリンピックの応援企画として、本来は開幕前に灯す予定だったが、新型コロナにより中止に。震災発生から来年で10年の節目を迎えることから、市公園緑地観光公社の理解を得、市民に癒しを提供しようと趣旨を変更して準備を進めてきたという。

例年、フォトスポットとして来場者の注目を集めるカボチャの馬車や光のトンネルをはじめ、展示場所の「花の谷」にちなんで桜、バラなどの花のイルミネーションを散りばめ、子どもや親子連れを楽しませている。今年の開催期間は27日と通常より長く、土日、祝日にはキッチンカーも来場する。点灯時間は平日が午後5時から同8時で、土曜日が同8時半まで。

写真は、市民の心を癒やしている21世紀の森公園のイルミネーション(クリックで拡大)

■アートスペース泉 会津伝統の漆器など展示中 12月8日まで

会津若松市在住の漆作家石本公雄さん(92)、蒔絵師坂内憲勝さん(64)の作品展「漆工二人展」が12月8日まで、泉町二丁目のアートスペース泉で行われている。石本さんは郵便局を定年退職後に認定試験を受け、現在、経済産業大臣伝統工芸品「会津塗」の塗り部門伝統工芸士として活動。坂内さんは会津工業高校時代から蒔絵の道を歩み始め、これまで日展に32回入選、第1回日工会展で会員賞、日工会大賞、文部科学大臣賞、日本漆工協会会長賞などの賞歴を誇る。

今回はお椀、重箱、大皿、鉢など木目や麻布を活かした模様が特徴の漆器を約90点、春夏秋冬をテーマに「キクザキイチゲ」「カタクリ」など草花や蝶、白鳥などが記された漆のパネル、オブジェクトを17点展示。漆の光沢によって色鮮やかに仕上げられ、漆特有の抗菌作用で日常生活でも使いやすい作品となっているという。

「会津の漆器をいわきのみなさんに見ていただければありがたい」と坂内さん。石本さんは「木の暖かみを感じ取っていただきながら、伝統工芸の技も見てほしい」と来場を呼び掛けている。展示時間は午前10時半から午後5時(最終日は午後4時)。最終日には石本、坂内さんが来廊する。

写真は、来場を呼び掛ける坂内さん(左)と石本さん(クリックで拡大)