2020年11月26日(木)

■金栗杯の伝統と感動再び 来年1月24日「第1回勿来地区駅伝大会」開催へ

勿来地区体育協会(阿部広会長)は来年1月24日、錦町のいわき南の森スポーツパークを会場にした「第1回勿来地区駅伝大会」を開催する。日本マラソンの父・金栗四三の名を冠し、震災直前の第54回大会をもって休止となった「勿来の関マラソン大会」の伝統を引き継ぐ駅伝大会で、コロナ禍でスポーツ大会の中止が相次ぐ中、子どもをはじめ、市民に運動の機会を与えようと企画された。同協会は12月24日まで、参加チームを募集している。

勿来の関マラソン大会は、金栗四三氏と、旧勿来市教育長を務めた阿部忠次郎氏との交友が縁で昭和33年に始まった。大会には毎回、金栗の愛弟子で、今年4月に亡くなったボストンマラソン優勝経験者の山田敬三さんが出場。シドニー五輪金メダリストの高橋尚子さん、新旧“山の神”の今井正人選手、柏原竜二さんも参加するなど、「いわきサンシャインマラソン」が始まるまでの半世紀、いわきのマラソン熱を支える重要な大会だった。

新たな大会は市、市教委、いわき民報社など後援。南部スタジアム内をスタート・ゴールとする南の森スポーツパーク施設周回コースで、14人が総距離13・2キロでたすきをつなぐ「小学生男子の部」(1人940メートル)と「同女子の部」(同)、総距離15キロを8人でつなぐ「中学・高校・一般男子の部」(1人1・88キロ)と「同女子の部」(同)の4部門が設けられる。

学校やクラブ活動、家族・親戚、会社、隣組など出場単位は問わず、阿部会長は「新型コロナで世の中は大変だが、感染症対策を徹底する。勿来地区の伝統を引き継ぐ大会として、ぜひ仲間を誘って参加してほしい」と多くの参加を呼びかけている。要項や参加申込書は、市体育協会のホームページ<こちら>からダウンロードできる。

画像は、第1回勿来地区駅伝大会のポスター(クリックで拡大)

■アクアマリン 優雅に泳ぐ「もみじ金魚」に注目集まる

ふくしま海洋科学館「アクアマリンふくしま」の金魚館で、名前に紅葉(もみじ)の名がつく「もみじ金魚」が展示され、来館者の注目を集めている。もみじ金魚は、重なると網目状に見えるふちが透明な鱗「網目透明燐」を特徴に持つ金魚で、同館と小野金魚園(平四ツ波)などで育てられたもみじ福だるま、もみじフラッコ、もみじブリストル、もみじ琉金、もみじオランダの5種。

同館は21日からクリスマスの企画展が始まり、ひと足早くクリスマスムード一色だが、金魚館では紅葉の盆栽とともに本市の晩秋を演出し、優雅に泳ぐ姿が人々の目を引き付けている。担当する春本宜範さん(45)は「紅葉のように赤く染まった金魚たちを見て楽しんでほしい」と語っている。

写真は、来館者たちの目を引き付けている「もみじ福だるま」(クリックで拡大)

■来年1月10日の金刀比羅神社例大祭 コロナ対策で分散参拝求める

常磐関船町の金刀比羅神社で来年1月10日、新年恒例の「例大祭」が執り行われる。ただ今回は新型コロナウイルス感染症の対策として、同1日から11日までを「正月・大祭期間」とし、分散参拝を呼びかけるとともに、検温や消毒、マスク着用の徹底を求めていく。

参拝客の移動手段としては、21世紀の森公園に臨時駐車場を設置し、同公園とJR湯本駅間に、中学生以上1人100円(片道)のシャトルバスを運行する。乗客は定員の半分までとすることも決めた。金刀比羅神社は「こんぴら様」の愛称で親しまれ、600年以上の歴史を持つ。海上交通の守り神として、古くから漁業や海運関係者の信仰を集め、現在は広く市民が無病息災や家内安全、商売繁盛を願っている。

■音楽イベント「ゲリゲ祭り」 今年はオンライン配信で

JRいわき駅前を舞台としたサーキット型ライブイベント(周遊型音楽イベント)「いわきゲリゲ祭り2020」が28、29の両日、開催される。今年は新型コロナウイルス感染症対策として、ライブの模様をYouTube(ユーチューブ)の「SONIC TV」チャンネルでオンライン配信する。全編無料となるが、オンライン投げ銭制を試みる。

名称は草野心平の詩「ヤマカガシの腹の中から、仲間に告げるゲリゲの言葉」の“ゲリゲ”を引用しており、駅前のにぎわう店舗を舞台に、地元やゲストアーティストがライブを通して、いわきの日常にあらためてスポットを当て、魅力を再確認する場を提供。市中心市街地活性化協議会委託事業「歩いて暮らせるまちづくり強化プロジェクト」として開催し、今年は28組が出演する。

また両日、6会場でパブリックビューイングを行うほか、いずれも平のDining Bar QUEENと、Music bar burrowsでは配信の合間にミニライブを開催する。配信ライブの裏側を少人数で見学するツアーも行う予定(事前予約が必要)。詳しくは同祭りの公式サイト<こちら>まで。

画像は、「いわきゲリゲ祭り2020」の告知フライヤー(クリックで拡大)