2020年11月19日(木)

■海上観光の復活を 小名浜デイクルーズ・観光遊覧船の愛称募集 就航は来春予定に

本県唯一となる海上観光遊覧船の復活を目指し、準備を進めている「小名浜デイクルーズ」(市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」内)は来年1月11日まで、観光遊覧船の愛称を募集している。小名浜デイクルーズは、いわきタクシーグループ(本社・小名浜字上町)、磐栄HD(本社・泉町下川)の共同出資で今年4月に設立。当初は9月の就航を予定したが、新型コロナウイルス感染症の影響で来春にずらした。

神奈川県横須賀市、宮城県気仙沼市などでの運航経験を持つ総トン数77トンの旅客船をすでに導入しており、同社では本県、本市が誇る海の観光資源としてより多くの人に親しんでもらおうと、愛称の募集を決めた。ホームページ<こちら>や、市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」の各店舗に卓上ポップを設置するなどして周知を図る。

門馬成美会長は「遊覧船に親しんでもらうためには名前が大事。子どもちにも覚えやすく、思わず飛びつきたくなるものを期待したい」と、村田裕之社長は「小名浜港を想像できるような、皆さんに長く親しまれるような名前をお願いしたい」と呼びかけた。

命名者1人に、市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」の買物券5万円分を贈るほか、乗船チケットのプレゼントもある。同一愛称が複数あった場合には抽選を行う。問い合わせは、同社=電話(38)4197=まで。

画像は、来春の就航を予定している観光遊覧船のイメージ(クリックで拡大)

■正月荘・山田屋醸造 医療センター応援 再び弁当贈る

老舗割烹料亭の正月荘(平字大町)と、みそ、しょう油、発酵食品を扱う山田屋醸造(平字久保町)は18日、市医療センター(内郷御厩町)の医療関係者に350個の「腸うれしい ハピネス弁当」を差し入れした。新型コロナウイルス感染症が猛威を振るい、日夜頑張っている医療関係者の力になり、山場を迎える今冬をなんとか乗切ってもらいたいと、正月荘と取引先の山田屋が協力。6月に同センターに差し入れをしたところ好評を受け、前回に続き2回目の寄贈となった。

お弁当の中身はおにぎり2個(昆布、しそ味噌)、マグロの味噌( みそ)漬け、煮豆、サンマ煮、卵焼き、里芋の煮物、おしんこ、カニのもと焼きが入ったタンパク質やビタミン、ミネラルが豊富な一品となった。山田屋の味噌もふんだんに使用し、うま味が凝縮されている。多忙な中でもバランスよく食事がとれ、免疫力を高められればという思いが込められた。

写真は、正月荘女将の鈴木華奈子さん(右)、山田屋醸造工場長の青木貴司(左)からお弁当を受け取った新谷史明院長=18日(クリックで拡大)

■コロナに負けない! 22日に田人の魅力詰まった「ひっそり市」

田人地区の地域振興を目的とした「たびとほっこり祭」が、新型コロナウイルス感染症の影響で中止となったため、代替イベント「田人ひっそり市」が22日、田人町旅人の田人ふれあい館第1駐車場をメイン会場に開かれる。

たびとほっこり祭は平成20年に始まり、地元住民を主体に、ボンネットバスを使った周遊ツアーはじめ、多彩な催しを行ってきた。昨年は東日本台風と続く豪雨に伴い、取りやめとなったが、代わりに「田人ひっそり市」を実施し、農産物加工品の販売を通じ、地域に元気をもたらした。

今年は新型コロナの感染状況を踏まえ、3 密(密閉・密集・密接)にならない環境を念頭に、市内の催事が軒並み中止となっている現状から、再び田人ひっそり市の開催を決意。たびとほっこり祭恒例の「軽トラ市」を分散・縮小し、田人が誇る白菜や大根、じねんじょ、手作りこんにゃく、栗ふかし、干し柿などを提供する。

感染防止対策には力を入れており、アルコール消毒や、マスクやフェイスシールドの着用を徹底するという。また第2会場として、同町旅人の農産物直売所「旅人やさい館289」では、ミニ新そば祭りも同時開催する。訪れた人に向け、田人産の新そばを振る舞う。時間は午前9時〜午後1時(売切れ次第終了)。

■きのう深夜 植田町で住宅1棟全焼 焼け跡から1人の遺体

18日午後11時50分ごろ、いわき市植田町中央二丁目地内の木造集合住宅から火を出し、1棟約120平方メートルを全焼し、約1時間半後に鎮火した。焼け跡から1人の性別不明の遺体が見つかった。火元とみられる男性とは連絡が取れておらず、いわき南署は身元の確認を進めている。

同署と勿来消防署の調べによると、火災に気づいた近所の人が、119番通報した。両署で詳しい出火原因を調べている。木造集合住宅は2軒で1棟を構成しており、隣に住む70歳代の男性は「煙に驚いて外に出ると、真っ赤に燃えていた。飼い犬を助けるのが精いっぱいで、ほとんどが燃えてしまった」と話し、消火作業を不安そうに見つめていた。

現場はJR植田駅から東に300メートルほどの住宅街の一角で、深夜の火事に周辺は一時騒然となった。

写真は、全焼した木造集合住宅=19日午前0時35分(クリックで拡大)