2020年11月9日(月)

■<新型コロナ>いわき市で20歳代男性1人が陽性 10月26日以来で計35人に

県は9日、いわき市で8日、新型コロナウイルスの感染者として、新たに20歳代の会社員男性が陽性と分かったと明らかにした。県の担当者が9日午後、福島市の県庁で記者会見に臨み、感染の経緯について公表した。いわき市の陽性者は10月26日以来で計35人となった。

県によると、男性は6日に他県で確認された陽性者の濃厚接触者と判明。7日に検体を採取したが、この時には発熱(38・0度)があった。8日にPCR検査の結果、陽性と示された。男性は軽症で、すでに入院している。濃厚接触者は職場関係者が該当し、詳細を調べている。

■いわきFC 昇格に望みつなぐ 鈴木やるべきこと信じて

日本フットボールリーグ(JFL)の第27節が8日に行われ、いわきFCはホームのいわきグリーンフィールドで松江シティFC(島根)と対戦し、3−1で勝利して、5試合ぶりの白星を奪い取った。暫定順位は9位に浮上。J3昇格ラインの4位とは勝ち点3差まで詰め、望みをつないだ。

今季は残りあと3試合。第25節まで連敗が続き、一時11位まで順位を落とした。心底“勝利”が欲しかった。逆転弾を決めたFW鈴木翔大(27)は、「長い間、点が取れない時期が続いたが、自分たちのやるべきことを信じてやり続けたので焦りはなかった」と振り返った。

もどかしい試合が続いた。チーム練習後、自主的に攻撃陣が居残り、強みでもあるクロスからのシュート練習を繰り返し、ボールの上げる位置などを要求しあった。ようやく結果が出たが、満足はいかない。「1点でも多く取り、シュート数とゴールを比例させたい。他の試合は意識せず、(J3昇格への)可能性を残すことに集中して勝っていきたい」と連勝を見据えた。

写真は、前半35分に逆転ゴールを決めた鈴木(右)=8日(クリックで拡大)

■国宝白水阿弥陀堂 平安当時の宝相華を再現 15日まで夜間特別拝観

内郷・願成寺(赤土隆行住職)の国宝「白水阿弥陀堂」恒例の夜間特別拝観が7日夜から始まり、堂内の天井に描かれた「宝相華(ほうそうげ)」が860年前の建立時の姿そのまま、プロジェクトマッピングで鮮やかに再現され、拝観者たちを喜ばせている。

今年はコロナ禍で低迷する観光交流人口回復などに向け、平安時代後期に描かれ、時代とともに装飾が薄れていった宝相華を現代の技術で復元。「アミダナイト―白水阿弥陀堂天上快光明―」と題し、期間中は毎日午後5時半から3時間、1分50秒程度の映像が繰り返し、堂の天井に映し出されている。

「建立当時の姿が再現され感無量。興味のある方に見ていただきたい」と赤土住職。初日は100人を超す列ができるほどの注目ぶりで、拝観者たちは堂に再現された、極楽浄土にしか咲かないとされる極彩色の宝相華を瞬きもせずじっと眺め、感動の余韻に浸っていた。

写真は、白水阿弥陀堂の天井に再現された「宝相華」=7日(クリックで拡大)

■小名浜の会社員男 母親殴って逮捕 搬送先で死亡

60歳の母親の顔面を殴打してけがを負わせたとして、いわき東署は7日午後6時20分、いわき市小名浜花畑町、会社員佐川卓也容疑者(27)を傷害の疑いで逮捕した。母親は同日午後2時ごろに搬送先の病院で亡くなっており、同署では傷害と死亡に因果関係があるか、慎重に捜査を進めている。

佐川容疑者は逮捕後に体調不良のために、市内の病院に入院したが、容疑についてはおおむね認めており、「ささいな言動を注意されて腹が立った」などといった供述をしているという。逮捕容疑によると、佐川容疑者は同日午前9時ごろ、市内で母親の顔などを殴打し、打撲などのけがを負わせた疑い。

同署などによると、母親は暴行後に意識を失い家族が介抱していたが、昼ごろになっても目を覚まさないため、家族が119番通報。駆け付けた救急隊が事情を聞いたところ、父親が「息子が殴ったようだ」などと説明をしたため、同署に連絡を入れて犯行が明らかとなった。

写真は、佐川容疑者宅の家宅捜査=8日(クリックで拡大)