2020年10月29日(木)

■いわき市 コロナ影響で税収大幅減か 財政調整基金取り崩しで対応も

市は28日、令和3年度当初予算編成方針を発表した。市役所本庁舎で記者会見し、沢田洋一財政部長が概要を説明した。それによると、新型コロナウイルス感染症の影響により、法人市民税をはじめ、消費税などの大幅な減収が見込まれると予想。一方で、社会保障関係経費の増加や公共施設の老朽化対策などの財政需要が見込まれ、財政調整基金などを切り崩して対応せざるを得ない状況だという。

このような課題に対応しながら、市は国における制度改正の動向や社会経済の状況を注視しつつ、将来にわたり持続可能な財政運営を確立していく。

来年度は魅力にあふれたいわきの実現に向け、新たに策定する「まちづくりの経営指針」のもと、<1>魅力にあふれた「いわき」の実現のための新たなまちづくりの推進<2>第2期復興・創生期間における取り組みと防災・減災・克災の着実な推進<3>将来にわたり持続可能な行財政運営の確立―の3本柱を基本方針とし、財政の健全性を保ちながら、新しいまちづくりに取り組む。

具体的な取り組みとして、新型コロナウイルス感染症対策は感染、まん延防止策や地域医療の確保をし、ウィズコロナ時代の「新しい生活様式」の実現・定着に向けた取り組みに対し、予算を重点的に配分。可能な限り市債発行を抑制しながら、将来にわたり、持続可能な行財政運営の確立を目指す。

災害を克服するまちづくりに向けた取り組みに対しても、予算を重点的に充てるという。効率的な行財政運営と市民サービスの維持向上を図り、安全に安心して暮らせるまちづくりを推進していく考え。

写真は、来年度の当初予算編成方針について発表する沢田部長=28日(クリックで拡大)

■勿来発電所の煙突ライトアップ ハロウィーン色に

佐糠町の常磐共同火力勿来発電所(柏原達之所長)で、主に月替わりで高さ200メートルの煙突に夜間のライトアップを施す「勿来ゆめライト」。31日のハロウィーンを前に、現在はオレンジ、赤、黄、緑の4色に彩られている。配色には地元の高校生らが協力しており、今回は勿来工業高の生徒が、ハロウィーンカラーと思った4色を選んだ。特にオレンジと緑の部分については、カボチャをイメージしているという。

ライトアップは平成30年12月から、8・9号機集合煙突で実施されている。見た人に夢を持ってもらう「ゆめ」と、発電所の電気で街や人の心を明るくしたいとの願いを込めた「ライト」から、勿来ゆめライトと命名された。

写真は、ハロウィーンカラーの勿来ゆめライト(クリックで拡大)

■復帰のいわきFC・バイロン 紅白戦参加でチームに活力

日本フットボールリーグ(JFL)に参戦しているいわきFCのJ昇格の“切り札”として28日、およそ11カ月ぶりに復帰したFWバスケス・バイロン(20)。合流後の同日夕方のトレーニングでは早速、紅白戦などに参加し、キレのあるドリブルなどでチームに活力を与えた。

チームによると、バイロンは期限付き移籍先の母国チリの1部リーグチーム「ウニベルシダ・カトリカ」では、1軍に帯同していたものの、公式戦への出場はかなわなかった。試合勘の鈍さが懸念されるが、バイロンは「コロナで自宅待機が続き、9 月から(チリ)リーグが再開した。公式戦には出ていないが、トレーニングはしていて紅白戦にも出ていた。そこまで心配はしていない」ときっぱり。

最短で11月1日のホーム戦での出場が期待されており、28日のトレーニングではブランクを感じさせない動きでチームメートと連携、持ち味の鋭いドリブルや切り返し、精度の高いパスを繰り出し、攻撃陣に厚みを加えた。

写真は、鋭いドリブルなどで攻撃陣に活力を加えるバイロン=28日(クリックで拡大)

■ら・ら・ミュウに新たな物産店 県産日本酒の立ち飲みも話題に

小名浜の市観光物産センター「いわき・ら・ら・ミュウ」で、物産店「ボンボヤージ」が新たに営業を開始し、訪れる人の目を引いている。いわき市の「又兵衛」(内郷高坂町・四家酒造店)、「太平桜」(常磐下湯長谷町・太平桜酒造)はじめ、県産日本酒を取りそろえており、おつまみとともに、低価格で味わえる立ち飲みコーナーも話題だ。

店名はフランス語で「よい旅を」を意味しており、団体旅行やドライブで訪れた人が、「楽しかったね」「また来たいね」と思えるような店づくりをコンセプトに掲げているという。ミュウテック(小野政幸代表取締役)が運営している。店内では、隠れた県産日本酒の銘柄も販売されているほか、お土産向けの県内工芸品も扱っており、充実のラインナップで地域に密着した営業に努めている。

新型コロナウイルス感染症の影響で、観光業も大きな打撃を受けたが、政府の観光支援事業「Go To トラベル」によって、盛り返しの兆しが現れている。小野代表取締役は「一時期よりは関東圏から来る方も増えているので、いわきや福島をもっとアピールしていきたい」と意気込みを示した。

店舗は1階の海鮮ふるさとお土産通り。営業時間は午前9時から午後6時。問い合わせは、ミュウテック=電話(88)1261=まで。

写真は、ら・ら・ミュウにオープンした物産店「ボンボヤージ」(クリックで拡大)