2020年10月22日(木)

■延期のフラガールズ甲子園 動画配信で交流会実施 ネット通じてハワイからも

新型コロナウイルス感染拡大により、全国高校フラ競技大会「第10回フラガールズ甲子園」が来年に延期となったことを受け、動画配信システムによる交流会「2020フラガールズ甲子園オンライン・フェスティバル」が11月15日、平南白土のエミコ・オハナ特設スタジオと、参加24校をオンラインで結んで行われる。NPO法人フラガールズ甲子園の小野英人理事長らが21日、市役所記者クラブで会見し、趣旨や概要などを説明した。

フラガールズ甲子園は、“フラガール”の古里いわきを舞台に、フラやタヒチアンの魅力を全国に発信しようと、東日本大震災が発生した平成23年にスタート。1回大会は震災と原発事故に伴い、東京・秋葉原で行われ、2回大会以降は、いわき芸術文化交流館「アリオス」で開かれている。

節目となる10回大会は当初、8月23日に同館で開催を予定していたが、フラガールズ甲子園実行委員会(鈴木清友実行委員長)は4月、参加生徒らの感染症対策や安全面などを考慮し、今年の開催を断念。10回記念大会の1年延期を決めた。

こうした中、同NPOは大会出場を目指していた高校生の気持ちを考慮し、新生活様式を踏まえた動画配信システムを活用したオンライン・フェスティバルの開催を提案。国内21校のほか、「フラガールズ甲子園」では本来、審査対象外となる米国・ハワイ州からも参加。インターネットを介し、フラを通して交流を深める。

オンライン放送は、フラガールズ甲子園のユーチューブチャンネル<こちら>で当日午前11時から、無料配信する。参加校による演舞のほか、過去のフラガールズ甲子園関連の映像や特別ゲストのインタビューなども放送する予定。演舞内容は前回までの課題曲5曲を含め、参加各校がフラ、タヒチアンダンス全般から自由に選択。交流会のため、表彰などは行わない。

国内参加校は次の通り。 湯本 磐城一 いわき総合 好間 いわき支援学校(以上いわき)あさか開成(郡山)宮城県立支援学校小牛田高等学園(宮城)都立第四商 川村 日本芸術高等学園 目黒日大 関東学院 町田工(以上東京)綾瀬(神奈川)武蔵野星城(埼玉)常磐(群馬)神戸海星女子学院(兵庫)賀茂北 武田(以上広島)周防大島(山口)喜界(鹿児島)

写真は、オンライン・フェスティバルの開催をPRする小野理事長(中央)ら=21日(クリックで拡大)

■飲食店・酒蔵の連携 あす「喰酒祭」開幕 平中央公園

いわき市の飲食店や酒蔵が連携したイベント「秋の喰酒祭(しょくしゅさい)」が23、24日、平字三崎の平中央公園で開催される。新型コロナウイルス感染症の影響で、日本酒の供給量が落ち込み、酒蔵が在庫を抱えているため、来年の新酒造りが難しいと、同じく苦しい状況の飲食店関係者が聞きつけ、共に苦境を乗り越えるためにイベントを企画した。会場では日本酒はもちろん、家族連れも楽しめる趣向を凝らしたメニューを用意する。

主催の実行委員会では、新型コロナによって、今年は市内の催しが軒並み中止に追い込まれ、街に元気がないと指摘。地元に少しでも活気をもたらそうと、感染症対策を施した上で、率先してイベントを行うと決意した。

時間は23日が午後2時〜8時半(フードラストオーダー)、24日が午前11時半〜午後8 時(同)。25日に雨天予備日を設定。入場無料。ドリンクは会場でチケットを購入すればよい。来場時は各自、マスク着用など感染症対策に留意すること。

ポスターは、秋の喰酒祭の開催PR(クリックで拡大)

<「ほろ酔いトイボ」運行 来場手段に無料で>

飲食イベント「秋の喰酒祭」に合わせ、平地区で実証試験中の低速電動自動車「トイボ」が23、24日、夕方・夜間の特別運行を実施し、会場わきのいわき芸術文化交流館「アリオス」と、JRいわき駅前のラトブを結ぶ。特別運行は「ほろ酔いトイボ」と銘打ち、両区間を7・5往復する。

利用は特別運行に限って無料。途中下車は不可。定員は1便当たり9人(先着順)。時刻表は下記の通りだが、利用事情等によって変更あり。

■プロゴルファー酒井さん 今年は市に濃度計付きオゾン発生器贈る

プロゴルファー酒井美紀さん(29)=東日大昌平高卒、国際スポーツ振興協会所属=が21日、市に濃度計付きオゾン発生器2台(50万円相当)を寄贈した。贈呈式は市役所本庁舎で行われ、酒井さん、キャディーを務める姉美香さん(37)が出席。酒井さんが清水市長に濃度計付きオゾン発生器を手渡した。猪狩浩二市消防長、小野邦弘市議らが立ち会った。

酒井さんは平成28年から、市に50万円や同額相当のドライブレコーダー24台を寄付。同30年以降、常磐消防署に勤務する弟正晴さん(27)との会話で命の大切さを再認識し、今年までAED(自動体外式除細動器)を1台ずつ寄贈している。今回は安全な救急活動に役立ててもらおうと、救急車に配備する同機器を贈った。

酒井さんは30日から始まる「樋口久子三菱電機レディストーナメント」(埼玉・武蔵丘ゴルフコース)を控え、ツアーが佳境を迎える中、式に出席。清水市長は「残りの試合すべて優勝を目指して頑張ってほしい」とエールを送った。酒井さんは「コロナ禍で無観客試合が続き、応援の声がなく寂しいが、優勝目指して頑張りたい」と話した。

写真は、清水市長に濃度計付きオゾン発生器を手渡す酒井さん(右)=21日(クリックで拡大)

■長期安定的な汚泥処理にバイオガス発電を いわき市 月島グループと協定

下水汚泥などの長期安定な処理と再エネルギーとしての利活用実現に向け、市は21日、令和6年3月までに完成予定の南部、中部各浄化センターで、20年間にわたり維持管理・運営にあたる「月島グループ」(東京)と基本協定を締結した。民間の資金と経営能力や技術力を活用し、公共施設などの維持管理・運営を行う公共事業「PFI手法」を活用。同グループは設計、建設段階から事業に携わり、本市の長期安定的な汚泥処理の実現を目指す。

市は、持続可能な下水道事業経営や循環型社会への貢献の観点から、老朽化した中部、南部各衛生センター(し尿処理場)を廃止。東部浄化センターも廃止し、別事業に移す。その機能を新たに建設する浄化センター(下水処理場)に統合し、処理工程で発生するバイオガスを燃料として事業者が発電。汚泥を原料として製造する固形燃料化物を市から事業者に売却し、循環型社会の構築を図る。

20年間の安定的な汚泥処理の実現のほか、約120億円のコスト削減、年間当たり約7700トンの温室ガス削減などが期待されている。

図は、令和6年3月まで完成予定の中部、南部各浄化センターのイメージ(クリックで拡大)