2020年10月16日(金)

■<新型コロナ>いわき市で50歳代の会社員男性1人が陽性 市内では計31人に

県は16日、いわき市で15日、新たに新型コロナウイルスの陽性者として、50歳代男性1人が確認されたと明らかにした。県内では343例目に当たり、いわき市での感染確認は31人となった。県新型コロナウイルス感染症対策本部は16日夕方、福島市の県庁で記者会見を行い、発生状況などを説明した。

県によると、男性は会社員で、10日に鼻づまり、13日には味覚・嗅覚に異常があった。14日に37・5度の発熱を確認し、医療機関を受診。15日にPCR検査の結果、陽性と示された。県はこの男性が陽性者と接触していたと認めたが、感染源は精査中と述べるにとどめた。また、15日の陽性者はこの男性を含め、県内全体では過去最多の15人に上った。

■福島第一原発「処理水」の海洋放出 月内にも決定へ

東京電力福島第一原子力発電所の放射性物質を含んだ「処理水」について、政府は海に放出する方針を固めた。月内にも正式に判断し、実施は2年後になる見通し。処理水は一定の水準まで薄めたうえで海に流すため、放射性物質の濃度は希釈されるが、漁業関係者は風評被害を懸念しており、政府は対策を講じる。

処理水は福島第一原発の敷地内に保管されているが日々たまり続けており、令和4年夏には貯蔵タンクの量が敷地の限界を迎えるとみられている。今夏にも対応を決める方針だったが、判断が遅れていた。海洋放出は、処理水に含まれる放射性物質トリチウムを国の基準値の40分の1まで海水で薄め、原発敷地内から福島沖に流す。

放出は約30年にわたる見通しで、少しずつ流すことで海ではさらに濃度が下がるため、健康被害は想定されていない。しかし、漁業団体は風評被害のおそれがあるとして強く反対しており、政府は漁業関係者の支援に乗り出す方針だ。処分方法を巡っては、今年2月に政府の有識者会議が、「海洋放出」と、水蒸気にして空気中に放出する「大気放出」の2案を現実的な方法として提示した上で、「海洋放出の方がより確実」とした報告書をまとめた。

国は周辺の自治体や農林水産業関係者などへの意見聴取を4月から始めた。15日も全国漁業協同組合連合会が梶山弘志経済産業相と会談して「海洋放出に断固反対する」などと要請し、処分方法を慎重に決めるよう求めていた。(読売新聞社配信)

<内堀知事「慎重にしっかり対応してほしい」>

内堀知事は16日午後、東京電力福島第一原発で生じた汚染水を浄化した後の処理水について、政府が海洋放出の方針を固めたことについて、「まだそういった具体的な話は来ていない」と明言を避けた。内堀知事は同日昼、田人町の磐城高箸を視察に訪れた後、報道陣の取材に応じた。

一方で、海洋放出によって風評被害を招く懸念を問われると、「福島県として、漁業者や地域の皆さんに今まで話を聞いてきた。その上で政府に対して県の思いを伝えてきた。慎重にしっかり対応していただきたい」と強調した。

■市や小名浜RCなどに「JICA理事長賞」 40年以上研修生受け入れ評価

国際協力事業を通じて、開発途上国の人材育成や社会発展に多大な貢献をした個人、団体を表彰する国際協力機構(JICA=ジャイカ)の第16回理事長表彰が15日に行われ、政府の海外技術協力の一環として、各国の港湾関係者や土木技師を受け入れている市と、いわき小名浜ロータリークラブ(RC)、いわき花火大会実行委員会、国交省東北地方整備局小名浜港湾事務所が表彰された。

各団体が理事長賞を受賞するのは初めて。本市では小名浜港の視察などを目的としたジャイカ主催の集団研修「港湾開発・計画コース」が行われており、小名浜港湾事務所が昭和49年から毎年、アジア、中南米、アフリカなど世界各国の港湾関係者、土木技師などを受け入れている。これまで参加した研修生は、76カ国から延べ700人以上。

本年度はコロナ禍で中止を余儀なくされたが、研修生は滞在中、小名浜港や利用事業所を視察し港湾開発技術について学びを深めるだけでなく、いわき小名浜RCの歓迎会に参加したり、いわき花火大会実行委員会の協力を得て「いわき花火大会」を見学。地域住民との親ぼくを積極的に進めている。今回の理事長賞は全国の48個人・団体が受賞した。

表彰式はオンライン形式で行われ、市を代表し産業振興部の中沢秀夫次長といわき小名浜RCの阿部吉宏会長、同実行委員会の正木好男実行委員長、同事務所の榊原基生所長が市役所本庁の会場に出席した。

写真は、表彰状を手にする中沢次長と阿部会長、正木実行委員長、榊原所長(左から)=15日(クリックで拡大)

■あす「おさかなマルシェ」開かれる はまから主催 久之浜・浜風きらら

合同会社はまから(おさかなひろば はま水)主催の「おさかなマルシェ 秋の味覚を食べて楽しもう♪」が17日、久之浜町の浜風きららで開かれる。久之浜漁港で水揚げされた鮮魚をはじめ、野菜や果物、タイ料理、お菓子などの販売のほか、食事などを提供する。時間は午前10時〜午後4時。浜風きららの各テナントも出品する予定。鮮魚の販売は、水揚げや天候の状況で内容を変更する場合がある。

チラシは、「おさかなマルシェ」のPR(クリックで拡大)