2020年10月15日(木)

p style="text-indent: 1em;">■磐城平城の本丸御殿跡から焼土層 飯野八幡宮が燃えた跡に築城か 年代調査へ

JRいわき駅北側で発掘調査が進められている磐城平城の本丸御殿遺構から、飯野八幡宮の旧社殿が鎌倉時代初期まで、この地に建てられていたことを推測させる焼土層が見つかったことが分かった。飯野八幡宮は文治2(1186)年、お城山から平一小にかけた「赤目崎見物岡」に建立され、18年後に隣火で焼失。現在の場所に遷宮したと伝えられているが、文献を裏付ける証拠は見つかっていなかった。

御殿跡と同様、研究者をざわつかせる発見で、いわき歴史文化研究会の小野一雄会長は「(証明されれば)遺構の価値を高める大発見だ」と指摘する。延宝9(1681)年の飯野八幡宮縁起奥書などによると、焼失したのは「元久元(1204)年甲子二月七日」で、赤目崎見物岡にまつられていた社殿を「三町余の西の方飯野平」に再興した、とされる。

磐城平藩の初代藩主・鳥居忠政侯が、幕府の命で大館城の東側に新城を築く際、赤目崎見物岡の地を選んだと文献に残るが、一般的には「新城を築く際に八幡様を移築した」というのが通説で、これまで縁起奥書の記述を裏付ける遺構などはなかった。

焼土層は、表層から約60センチ掘り、礎石や雨落ち溝、厠(かわや)のほか、多くの磁器、砲弾などが発見された幕末(戊辰)の層から、さらに40センチほど下。竈(かまど)に残る焼け跡のような<点>ではなく、<面>として一帯に残っている可能性が高いという。

発掘調査を進める市教育文化事業団では「高温で焼いたような硬さで、普通の建物火災とは考えにくい」との見解を示しているが、「江戸の幾時代もかけて、本殿などの増築を繰り返したことを考慮すれば、焼土層が圧迫され硬化したことは十分考えられる。もし遷宮前の社殿跡であるならば、戊辰の層と合わせ、歴史的価値はさらに高まるだろう」(小野会長)。

いわき地方史研究会の大竹憲治会長は「通説を覆す大きな発見だ」と語り、飯野八幡宮の飯野光世宮司も「縁起の記述を裏付ける証拠となる。今後の分析が非常に楽しみだ」と期待する。市では今後、サンプリング調査などを実施し、各層の年代を測定する方針だ。

写真は、鎌倉時代のものとみられる焼土層。飯野八幡宮の遷宮の経緯を明らかにする貴重な資料として注目される(クリックで拡大)

■東日大昌平 秋季東北野球で初勝利 準々決勝へ

第73回秋季東北地区高校野球大会(東北地区高野連主催)は2日目の15日、宮城県の仙台市民球場と石巻市民球場で2回戦の残り4試合が行われた。仙台市民球場の第1試合では本県第1代表として、6年ぶりに東北の舞台に立った東日大昌平は岩手県第2代表の一関学院と対戦。9―6で勝利し、4度目となる秋の東北挑戦で初の白星を手にした。

東日大昌平は初回2死一、三塁から、岸田脩汰(2年)の適時三塁打などで4点を先制。三回に途中出場の室塚幸一(1年)の中前適時打で1点、四回には岸田の左前適時打などで2点を加えた。だがその裏、先発の左腕主戦・矢板裕大(2年)が失策で流れを逸し、4連打と左犠飛で3点を失うと、五回にも2点を献上。六回の相手先頭から中前打を許し、2番手の鈴木飛呂夢(1年)にマウンドを譲った。

鈴木は四球で2死一、二塁とピンチを広げ、適時打を浴び、1点を失うも、七回以降は3者で打ち取った。1年生投手の粘投に応え、打線も奮起し、八回1死二塁から、辺見大斗(2年)の左中間を割く適時三塁打で1点、内野ゴロの間に自らも生還し、2点を加えてダメ押しした。東日大昌平は大会3日目の17日、同球場の準々決勝第1試合(午前10時開始予定)で宮城県第3代表の柴田と激突する。

■いわきFCと官民一体で「ドリームチャレンジ」 11月7、8日 スポーツや食の2日間

サッカー・いわきFC(日本フットボールリーグ=JFL)のホームタウン連携の一環として、スポーツによる地域活性化・交流イベント「いわきドリームチャレンジ2020」が11月7、8日、常磐湯本町の21世紀の森公園で開かれる。参加無料。時間は午前10時から午後3時まで。いわきドリームチャレンジは、いわきFCとともに、官民で地域活性化を進める「スポーツによる人・まちづくり推進協議会」が主催する。

会場では、各種体験ができるスポーツフェスティバルのほか、いわき市公認ご当地アイドル「アイくるガールズ」の出演や、いわきFC選手によるトークショー等のステージイベント、いわき市の郷土料理・ポーポー焼きや、双葉郡楢葉町で人気の豚壱による「豚丼」などを販売するフードコーナーが予定されている。

またスペシャルプレゼントとして、同7、8日とも先着200人に向け、福島牛(A5〜A4ランク)が無料で提供される。両日とも正午から、整理券が配布される。同8日午後1時からは、いわきFCのJFLリーグ戦が、同公園内のいわきグリーンフィールドで開催され、松江シティFC(島根)をホームで迎え撃つ。チケットは、いわきFCホームページ<こちら> を参照すればよい。

なお新型コロナウイルス感染症の感染拡大によっては、直前に中止となる場合もある。雨天時は一部をいわきグリーンベースで実施する。

ポスターは、いわきドリームチャレンジの開催告知(クリックで拡大)

■いわき中央署管内 60歳代男性 なりすまし詐欺で200万被害

いわき中央署は14日夜、市内に住む60歳代の無職男性が同日午後、市役所職員をかたる男からの電話を信じ、現金約200万円をだまし取られる被害があった、と発表した。同署ではなりすまし詐欺事件とみて、捜査を進めている。

同署によると、男性方に電話があったのは同日午前11時半ごろ。「健康保険の還付金があります。キャッシュカードがあれば手続きできます。東邦銀行の口座はお持ちですか」などという内容で、男性が口座を持っていることを告げると男は電話を切り、同行の「マエザワ」と名乗る男からの電話があった。

男性は、「還付金を受け取る手続きのため、お金を振り込んでもらいます。近所のスーパーのATMコーナーに行って下さい」などと言われるがまま、市内のスーパーのATMコーナーに行き、携帯電話でマエザワと名乗る男と連絡を取りながら、指示された預金口座に現金約200万円を振り込んだという。