2020年10月9日(金)

■あすから心平記念館 棟方志功テーマに企画展 平市民会館の緞帳原画など一堂に

詩人・草野心平(1903〜1988)と、世界的な版画家・棟方志功(1903〜1975)の交友を軸に、互いの作品などを紹介する企画展「草野心平と棟方志功〜わだばゴッホになる」が10日から、市立草野心平記念文学館で開かれる。会期は12月20日まで。同館主催、棟方志功記念館、市立美術館協力、いわき民報社などの後援。

心平、志功(青森県出身)とも東北地方で同年の生まれ。作品を贈り合い、共著詩画集を刊行するなど、交友を持ち、心平は詩「わだばゴッホになる」で、「ゴッホにはならずに。/世界の。/Munakata になつた。」と評し、「相手の心につつぬけにひびく」と志功の善意を愛したという。

その縁から昭和41年、当時の平市民会館の開館に際し、志功の原画をもとにステージの緞帳(どんちょう)が制作されている。さらに同47年9月22〜26日、旧大黒屋デパートで開かれた、いわき民報社主催創刊25周年記念「文化勲章受章 棟方志功版画展」に合わせ、志功夫妻が来市した。

企画展では共著詩画集、志功の「平市民会館・緞帳原画I〜IV」、心平書「わだばゴッホになる」、心平所蔵の志功作品、2人の書簡など貴重な資料約100点を紹介する。開館時間は午前9時〜午後5時(入館は午後4時半まで)。毎週月曜、11月24日休館(11月23日は開館)。

写真は、「詩画集『富士山』棟方志功献呈署名(左)函(右) 1966年 岩崎美術社」(クリックで拡大)

■勿来の関の遊歩道作り 11日にワークショップ

勿来の関の魅力発見と健康増進を目的に、一緒に遊歩道を作り上げる「勿来の関トレイルワークショップ」が11日(10日から延期)、勿来町関田の交流スペース勿来(なっくる)をメイン会場に開かれる。なっくる周辺の県立勿来自然公園内には未整備状態の遊歩道が残っており、ワークショップでは現地を散策した上で、新たな山歩きのフィールドを模索する。主催する「勿来の関トレイル実行委員会」は現在、参加者を募集している。

未整備の遊歩道は3本(1・3キロが2本、1キロが1本)となり、当日は歩いた感想を基に、コースの名前付け、印象に残った場所に関しての意見交換などを予定する。いずれの遊歩道も枯れた立ち木や倒木が目立つが、実行委員長の舘敬理さん(68)はこれらを生かして彫刻を施す「アートスポーツ」を計画しており、ワークショップの参加者からも考えを募る。

参加無料。午前9時から受付開始。同10〜11時に現地調査、同11時15分〜正午にワークショップを実施する。対象は小学4年生以上(小6までは保護者同伴)で、山歩きが可能ならば問わない。小雨決行。参加に当たっては、長そで・長ズボン、底のしっかりとした靴か長靴、帽子、飲み水、マスク、汗ふきタオル、虫よけスプレー、塩あめ等を持参すること。申し込み、問い合わせは、勿来の関トレイル実行委員会=電話(88)6541=まで。

写真は、ワークショップが行われる未整備の遊歩道入り口=8日(クリックで拡大)

■台風14号 11日明け方に本県最接近か 気象台注意呼びかけ

台風14号は9日正午現在、高知県・足摺岬沖南南東約260キロにあり、ゆっくりと北東に進んでいる。福島地方気象台によると、中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は35キロ。11日明け方、本県に最接近する見込み。

同気象台では、進路が南よりにそれ、当初の予想よりも本県での影響は少ないと見ているが、10日に中、浜通り中心に強い雨が降ると予想していおり、土砂災害や河川の増水などに注意、警戒を呼び掛けている。

図は、台風14号の進路予想(読売新聞社配信=クリックで拡大)

■いわき南署管内 なりすまし詐欺予兆電話確認 入院費名目で

いわき南署は9日、管内の80歳代女性に8日、病院職員や息子をかたり、入院費用名目で現金を要求する電話があったと発表した。女性が話のうそを見破り、被害はなかったが、同署はなりすまし詐欺事件の予兆電話として、注意するよう呼びかけている。

同署によると、女性宅に8日正午ごろ、病院職員を名乗る男が「息子さんが病気なので検査する。入院するかもしれない」と電話があった。同日午後4時ごろには、息子と告げる連絡があり、「入院費用として、50〜60万円を用意してほしい」と伝えてきた。電話を受けて、女性は息子本人に改めて確認したところ、そうした事実はないと判明した。