2020年10月7日(水)

■市議会議長に大峯氏(志帥会)選出 副議長は佐藤氏(創世会) 混迷極めた末に

市議会は7日、10月臨時会を開いた。9月13日投開票の市議選を終えて最初の議会として、新たな議長に第1会派・志帥会から大峯英之氏(59)=4期、平豊間=が選ばれた。大峯氏は磐城高、法政大経営学部卒。志帥会の議長職は、前任の菅波健氏(63)=5期、平神谷作=に続いて。議長選の有効投票数は37。大峯氏が19票、第2会派・自民党一誠会の赤津一夫氏(64)=4期、錦町=が16票、第6会派・共産党の菅野宗長氏(60)=1期、内郷高坂町=は2票だった。

副議長は、第3会派・創世会の佐藤和良氏(66)=5期、鹿島町久保=に決まった。佐藤氏は磐城高中退。副議長選の有効投票数も37。佐藤氏が18票、第5会派・つつじの会の安田成一氏(52)=4期、中央台高久=が17票、無効が2票となった。

議長選、副議長選を前に、昨年12月に制定した「市民とともに未来を開くいわき市議会基本条例」に基づき、所信表明会が行われた。市議会初の試みで、候補者は議場の演壇に立って思いを述べた。

正副議長のポストを巡っては、清水市長と距離を置く志帥会と、清水市長に近い自民党一誠会が、それぞれ主導権を握ろうと、水面下で各会派に働きかけを進めたが、混迷を極め、最後は議場で決する異例の展開となった。

会派ごとの人数は次の通り。▽志帥会=11人▽自民党一誠会=9人▽創世会=7人▽公明党=4人▽つつじの会=3人▽共産党=2人▽清政会=1人

写真は、議長選で投票する各議員=7日(クリックで拡大)

■古関裕而直筆の校歌 複製パネルを久ノ浜駅に展示

NHK連続テレビ小説「エール」の主人公のモデルとなった作曲家・古関裕而が作曲した、久之浜一小校歌の直筆譜の複製などを収めたパネルが7日午前、JR久ノ浜駅舎に展示された。昭和27年の創立80周年を記念し、卒業生で当時の国民的歌手・霧島昇=双葉郡大久村(現大久町)出身=が仲立ちして作った校歌で、直筆譜は今年4月、ドラマ放映をきっかけに校長室の耐火金庫された。

作詞を手掛けた大御所の作詞家・西條八十の直筆とみられる歌詞の原稿も見つかり、久之浜・大久地域づくり協議会(阿部忠直会長)では“地域の宝”をより多くの人に見てもらおうと、同校、そしてJRに相談を持ちかけるなどし、8月下旬から準備を進めてきたという。

展示されているのは縦86センチ、横60センチのパネル3枚で、古関の直筆譜と西條の原稿の複製をはじめ、校歌作成の経緯や、昭和28年に同校で行われた発表会当時の貴重な写真、古関裕而記念館、霧島の3女・大滝てる子さん(都内在住)などの協力で、3人の偉業などが写真とともに紹介されている。来年3月末まで。

写真は、パネルを眺め話に花を咲かせる阿部会長(下から3人目)ら=7日(クリックで拡大)

■五輪に向けて万全体制を 市消防本部が特殊訓練に臨む

市消防本部(猪狩浩二消防長)は6日、来年の東京五輪・パラリンピックと関連イベントを視野に入れた生物、化学物質の特殊災害(BC災害)対応訓練を、平下荒川のいわき陸上競技場駐車場で繰り広げた。陽圧式化学防護服や除染テント、小型無人機(ドローン)を活用した実践式の訓練で、平成30年3月のBC災害活動要領策定後初の取り組み。

訓練はは東京五輪・パラリンピック、本市でも実施を予定している聖火リレーなどの関連行事開催を控え、「常磐地内の不動産に不審者が侵入。噴霧器のようなもので汚染物質をまき、職員数名が屋内に取り残された」との想定を設けた。

大隊長を務めた、市消防本部警防課の長谷川秀明課長補佐は「特殊災害は発生してはならないが、発生した場合は迅速確実に対応できるよう部隊の連携を図りたい」と各隊の動きを注視し、幹部とともに常日ごろから備えることの重要性を再認識した。

写真は、陽圧式化学防護服を着用し、現場に突入する隊員たち=6日(クリックで拡大)

■いわき駅の北口再開発 あすから市都市計画課で縦覧可

市はJR東日本との包括連携協定に基づき、計画を進めている「いわき駅北口の再開発」について、同社用地と市営鉄北駐車場エリアの地区計画を決める原案を作成した。都市計画法に基づく市条例の規定により、市都市計画課で8日から22日まで縦覧を行う。平日の午前8時半から午後5時15分まで。