2020年9月25日(金)

■<新型コロナ>いわき市で新たに2人 70歳代の男女 22日確認の濃厚接触者

県は25日、いわき市で24日、新たに新型コロナウイルスの陽性者が2人確認されたと明らかにした。陽性者は市内の70歳代男性と70歳代女性。いわき市では23、24例目の確認となる。県内ではこの2人を含め、24日に一日では過去最大となる計10人が陽性と分かった。県内全体で感染が判明したのは242人となった。また県内居住の1人が、県外で陽性となっている。

県新型コロナウイルス感染症対策本部の三浦爾次長らが25日午後1時45分から、福島市の県庁で記者会見を行い、市内の70歳代男性と70歳代女性はいずれも会社員で、22日に陽性となった広野町の80歳代女性の濃厚接触者と公表した。

県によると、2人は23日に検体を採取し、24日にPCR検査によって陽性と示された。どちらも症状はないが、県内の感染症指定医療機関に入院している。市保健所では濃厚接触者として、2人の親族や知人について調査している。

記者会見に当たって、県感染症対策アドバイザーで、県立医大の金光敬二教授は「県民が感染症対策をあきらめずに実践すれば、急激に陽性者が増えることはない」と語った。

【いわき民報社より】初報で濃厚接触者に誤りがありました。正しくは広野町の80歳代女性の濃厚接触者でした。

■磐城平城御殿遺構の保存を 地元歴史団体が要望

JRいわき駅北側の「(仮称) 磐城平城・城跡公園」体験学習施設建設予定地から、戊辰戦争で焼失した旧磐城平藩本丸御殿跡の遺構が見つかった件で、いわき歴史文化研究会(小野一雄会長)をはじめ市内の各歴史・文化団体は24日、遺構の保存を基本に、教育・観光の拠点としての有効活用などを求める要望書を市に提出した。

要望書を提出したのは同研究会のほか、いわき地方史研究会(大竹憲治会長)、いわき地域学會(吉田隆治代表幹事)。発掘された遺構は“市民共有の財産”であり、本市を語る上で欠くことができず、子どもたちの郷土愛を育むための貴重な文化財だ、と指摘。

その上で、1.遺構の保存 2.考古、歴史学的調査で城の全体像を解明する 3.早急に市指定史跡にし、県、国の指定を目指す 4.遺構を避けた場所に体験学習施設を建てる 5.公園計画を見直し、史跡公園として活用する 6.調査・発掘結果を市民に展示・公開する 7.VR(バーチャル・リアリティ)などを活用し教育・観光の拠点として活用する――の7点について要望した。

要望書は小野代表から清水市長に手渡され、清水市長は「非常に貴重な遺構と認識し保存の方向で検討している。どう活用していくかは市民の声を聞いて見定めたい」と前向きに返答した。26日には発掘現場で現地説明会が行われる。

写真は、清水市長に要望書を手渡した小野代表(左から2人目)と各団体の代表・幹部=24日(クリックで拡大)

■あす本社黒獅子旗野球大会開幕 55年の節目迎える

いわき民報社黒獅子旗争奪第55回市中学校新人軟式野球競技大会(市中体連、市教委、いわき民報社など主催)が26日、いわきグリーンスタジアムなどで開幕する。55年の節目を迎える今大会だが、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、48回大会から恒例となった吹奏楽部の演奏に合わせ、全参加校による入場行進は自粛。その一方、市中学校体育大会では見送った選手1人につき2人まで保護者の観戦を認めた。

大会は、北(いわき野球連盟傘下校)、南(磐南野球連盟同)の2地区に分かれて実地。北地区の「四倉・小川」「中央台南・湯本二」、南同の「湯本一・湯本三」、「錦・勿来二」が連合チームで参戦し、28校・24チームがトーナメントで激突する。

北・南各地区の1位チームが決勝の舞台で、黒獅子旗と市頂点をかけて争う。今大会の上位4チームは10月25日、県北地区で開幕する県大会に出場する。

写真は、昨年の決勝の様子(クリックで拡大)

■台風は温帯低気圧に変わるも あすにかけて大雨

太平洋上を北上していた台風12号は24日午後3時に温帯低気圧に変わったが、関東の東海上をゆっくりと北上しており、浜通り地方では最大瞬間風速15メートルとなる強い風が吹き、海上では大しけとなっている。温帯低気圧は今後、発達しながら東北沖を北上するとみられる。

気象庁などによると、25日昼過ぎから夜遅くにかけて大雨になる所があり、26日午前6時までに予想される24時間の雨量は、浜通りでは多いところで100ミリを予想。25日正午過ぎから夜の始めごろにかけ、1時間あたり30ミリの激しい雨が降る可能性もあり、引き続き暴風や高波、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水に注意・警戒が求められる。

写真は、大きな波が打ち寄せる四倉漁港=25日(クリックで拡大)