2020年9月19日(土)

■注意! 毒キノコ・オオシロカラカサタケ いわき市で野外初確認 温暖化の影響か

日本では関西以西を中心に生息しているハラタケ目ハラタケ科の毒キノコ「オオシロカラカサタケ」が、泉町の住宅の庭やナス畑で発生した。市内ではこれまでハウス内の発生は確認されていたが、野外での確認は初めてで、いわきキノコ同好会(冨田武子会長)では、注意を呼び掛けている。

オオシロカラカサタケは主に芝生や草地、市街地に生息し、白や淡赤色の傘に緑褐色のひだが特徴のキノコで、南方系と分類されているが、地球温暖化に伴って東北でも姿を見せつつある。また平成28年からほぼ毎年のように中毒が報告されており、昨年は大阪府、島根県で2件発生している。

冨田会長によると、9月上旬に庭で数本発生を受けた後、15日にナス畑で大量発生していることを確認。原発事故の影響で自生しているキノコを食べない風潮ではあるものの、今後のキノコ狩りシーズンで、誤って採取されてしまう可能性も高いという。

「中毒事例が非常に多いキノコなので、傘の後ろが緑かどうかを確認してほしい。知らないものを掘り当てたときには絶対に食べないでほしい」と冨田会長は話している。

写真は、市内で発見されたオオシロカラカサタケ(クリックで拡大)

■トイボ延長 24日から有償化 電子マネー決済は国内初

市は19日までに、先進技術を活用した次世代交通システムの促進を目的とし、JRいわき駅周辺の中心市街地で実証を進めている「グリーンスローモビリティを活用した次世代交通システム」の実証実施期間を、11月23日まで延長すると発表した。併せて、これまで無償で運行していたが、24日以降は将来的な事業化の検証等を進めるため、運賃を有償化する。

市によると、現金のほか、電子マネーでの決済も可。電子マネー向けの物販用決済端末を車両に搭載する国内初の試みとなる。車両はJRいわき駅周辺の中心市街地を走り、当初の予定では13日で実証を終了する予定だった。

延長後も乗降ポイント23カ所は変更なし。電話、スマートフォンで、3日前に事前予約する。有償化となる24日以降、運賃は100円。ただし、小学生以下は無料となる。現金のほか、「nanaco」、「WAON」「Pay Pay」などの交通系電子マネーでの決済もできる。運行情報や利用予約などは報徳タクシー=電話(23)6111=まで。

写真は、11月23日まで実証の延長が決まったトイボ(クリックで拡大)

■秋季高校野球の県大会 東日大昌平が磐城を下す

第72回秋季東北地区高校野球県大会(県高野連主催)は5日目の19日から後半戦に入り、いわきグリーンスタジアムと福島市の県営あづま球場で、準々決勝4試合が行われた。同スタジアムの第1試合では東日大昌平が磐城に5―3で競り勝ち、4強に名乗りを上げた。県営あづま球場の第2試合では、湯本が学法石川と激突し、2−6で敗れた。(本紙より追記しています)

20日は移動日となり、21日に準決勝、22日に決勝と3位決定戦がメイン球場のいわきグリーンスタジアムで行われる。決勝は、同日午後1時半に試合開始予定。

写真は、準々決勝・東日大昌平―磐城戦。東日大昌平は九回一死満塁から、捕逸の間に三走・室塚幸一(右)が勝ち越しのホームイン=19日(クリックで拡大)

■きょう彼岸の入り 小名浜・冷泉寺にも墓参りの姿

19日は「彼岸の入り」。いわき地方は未明から朝方にかけ、南部地区を中心に強い雨となったが、昼前には上がり、市内各地の寺院、墓地などでは墓参りに訪れる市民の姿が見受けられた。小名浜字古湊の真言宗独鈷(どっこ)山「冷泉寺」(酒主伸明住職)では、故人の好きな花やお供え物を持った檀信徒、地域住民が次々と参拝。暮石を掃除しながら線香をあげ、静かに手を合わせていた。

訪れた小名浜港ケ丘の理容師高木タイ子さん(72)は「先祖代々を供養すると、先祖に守ってもらえるようで生きがいを感じる。将来自分も供養してもらえるよう、子どもたちにも伝えていきたい」と目を細め、そっと線香を上げて心の内で先祖に語りかけた。

福島地方気象台によると、気圧の谷の接近や湿った風の影響で連休中はぐずついた天気に。20日は昼から雨の予報で、連休最終日にようやく天候が上向きになりそうだ。

写真は、冷泉寺に墓参りに訪れた市民=19日(クリックで拡大)