2020年9月2日(水)

■新人フラガールデビュー! コロナ乗り越え56期生8人が初舞台 ハワイアンズ

フラガールのデビュー公演が1日夜にスパリゾートハワイアンズで行われ、常磐音楽舞踊学院の56期生として、本市出身の菅原桃花(18)、及川千穂さん(19)に加え、田村市出身の照山楓香(18)、山口県山陽小野田市出身の大木美海(18)、埼玉県上尾市出身の岡村早優(19)、東京都昭島市出身の藤田夏鈴(19)、同出身の藤川友愛(18)、茨城県ひたちなか市出身の篠田愛純さん(18)の8人が初舞台に立ち、ダンサーとしての第一歩を踏み出した。

新人フラガール8人は今春、常磐興産(西沢順一代表取締役社長)に入社。常磐音楽舞踊学院に56期生として入学し、初舞台に向けて練習を重ねてきた。しかし新型コロナウイルス感染症の影響で、例年より1カ月遅れのデビューに。

レッスンは4月中旬から再開したが、ほどなく新型コロナの影響で自宅待機を余儀なくされた。再開後も練習はオンラインやソーシャルディスタンスを保つなど密着指導が難しい上、マスクを着けながらの激しい動きに苦心。それでも8人は夢の実現に向けて切磋琢磨し、励まし合い、苦難を乗り越えた。

菅原さんと及川さんはともに平商業高卒。菅原さんは高校でフラダンス愛好会に所属し、全国高等学校フラ競技大会の「フラガールズ甲子園」に出場した。小さい頃から踊りが好きで、両親の勧めでフラガールを目指したという。「家族や先生、先輩方に感謝の気持ちを忘れず日々努力し、笑顔と感動を届けられるダンサーになりたい」と誓った。

及川さんはこれまでフラ経験はなかったが、映画「フラガール」を観てフラに憧れを持ち、実際にハワイアンズでのショーを見て目指すようになった。「ずっと夢だったステージに立てて夢がひとつ叶い、新しい一歩を踏み出せてとてもうれしい。これからどんどん成長して、応援してもらえるダンサーになりたい」と目を細め、決意を新たにした。

写真は、ステージを終えた菅原(前列左から2人目)、及川さん(後列右端)ら=1日夜(クリックで拡大)

■ヤマの歴史伝えた渡辺さん逝く 内郷・みろく沢館長

常磐炭田発祥の地と石炭産業の遺産を後世に伝えるため、地道な活動を続け、平成19(2007)年に第37回いわき民報賞を受賞した、「みろく沢炭砿資料館」館長の渡辺為雄(わたなべ・ためお)さんが亡くなった。94歳。8月26日に市内の病院で死去し、通夜、告別式は近親者で執り行った。

渡辺さんは大正15(1926)年4月、内郷白水町生まれ。昭和19(1944)年に陸軍少年飛行兵学校に進んだのち、終戦で帰郷。小宮炭砿、矢郷炭砿などで坑内作業に従事する傍ら、同30年代半ばから養鶏業を始め生計を立てた。同45年に図書館で「片寄平蔵伝」に出会い感銘を受ける。

この頃から炭砿資料の保存、収集に努め、平成元年11月に自宅敷地内に手作りした「みろく沢炭砿資料館」を開館した。自ら館長を務め、市内外から訪れる人たちに常磐炭田の歴史、炭砿で働いた先人たちの生活ぶりなどを熱心に伝え続けてきたほか、同14年には「みろく沢炭砿資料館写真集」を刊行している。

今年1月には、制作を進めてきた「いわき市内郷 白水の里の宝ものマップ」を完成させたぱかりだった。なお、みろく沢炭砿資料館は継続され、見学者を受け入れるという。

写真は、いわき民報賞を受賞した時の渡辺さん(クリックで拡大)

■閼伽井嶽薬師 特別大護摩行われる 火渡りは中止に

平赤井の閼伽井嶽薬師常福寺(上野宅正住職)の「秋迎祭(しゅうげいさい)特別大護摩」が1日、平赤井の同寺本堂で執り行われた。例年の柴燈大護摩と火渡りは今回、新型コロナウイルス感染症の拡大防止を図るため開催せず、疫病退散や震災復興を祈願する「特別大護摩法要」とした。

法要には信者ら約50 人が参列。護摩壇の炉に信者らが願いを書いた護摩木を上野住職が積み上げ、点火すると炎が赤々と燃え上がり、参列者は所願成就を願った。

写真は、炎に護摩木をくべる上野住職=1日(クリックで拡大)

■秋季高校野球大会いわき支部大会 光洋と湯本も県大会へ

第72回秋季東北地区高校野球県大会いわき支部大会は大会7日目の1日、南部スタジアムで代表決定戦2試合が行われ、いわき光洋と湯本が勝利に県大会出場を決めた。準決勝を制し、すでに県切符を手にしている磐城桜が丘、東日大昌平の2校、「2020年甲子園高校野球交流試合」に出場し、支部予選免除の磐城を含む県大会出場5校が出そろった。

第1試合では、いわき光洋が2―5の五回、松本卓馬(2年)の左前適時打、鈴木佑吾(同)の2点適時三塁打で同点に追いつくと、小松海流稀(同)の右前適時打で逆転。六回に1点、八回に2点を加えてダメ押しし、平商業・磐城農業・好間・四倉の4校連合に9―5で勝利し、9年連続14回目の県大会出場を決めた。

第2試合では湯本が2桁の16安打を放ち、三回以降毎回の12得点を奪い、いわき海星に五回コールドで快勝。2年ぶり28回目の県切符を手にした。

<いわき海星 現校名でのラスト飾れず>

4年ぶりの県舞台への返り咲きを目指したいわき海星だったが、三回に一挙5点を失い、コールド敗戦を喫した。先発し、雨でぬかるむマウンドに一人で立ち続けた主戦・田中奨悟主将(2年) は「甘く入ってしまったボールを全部打たれた」と肩を落とした。

来春、いわき海星は小名浜と統合し、校名が「小名浜海星」に改称される。田中主将や敗者復活2回戦で、先発を務め、延長十回サヨナラ勝ちを決めるランニング本塁打を放った小林南(同)ら4人は7日から、航海実習に立つ。4人にとって、勝っても負けても、この試合が現校名でのラストゲーム。「最後だったのでコールドで負けて悔しい」と唇を噛んだ。

県大会出場を逃したが、現校名で戦える本当のラストゲームとなる第25回国体開催記念いわき支部高校野球大会が10月10日から、いわきグリーンスタジアムで開幕する。乗船中の田中主将らはもちろん、試合には出られないが、「残ったメンバーは秋大の悔しさをぶつけてほしい」と勝利を託した。

写真は、自身にとって、現校名でのラストゲームで力投するいわき海星の田中主将=1日(クリックで拡大)