2020年8月11日(火)

■センバツ32校招待の交流試合開幕 磐城・岩間主将「あの舞台に立つ責任果たす」

新型コロナウイルスの影響で、中止となった今春の選抜高校野球大会(センバツ)を受け、選出された32校を招待した「2020年甲子園高校野球交流試合」が10日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。原則無観客のため、開会式は開幕試合の大分商業(大分)、花咲徳栄(埼玉)の両校のみで行った。大会4日目の15日、国士舘(東京)との一戦に臨む磐城は、同校百年記念館で部員20人が中継映像を見守った。

開会式では入場行進の代わりとして、球場内の大型ビジョンに、磐城を含む出場32校の集合写真が映し出された。選手宣誓には大分商業の川瀬堅斗(3年)、花咲徳栄の井上朋也(同)両主将が立った。磐城の岩間涼星主将(同)は、井上主将の「選ばれたチームとしての責任を胸に」との宣誓文に心を打ち、「自分もまさに同じ思い。甘い部分をいっさい排除し、あの舞台に立てる責任を果たしたい」と力強く語った。

写真は、32校の集合写真を映し出す大型ビジョン(読売・東直哉撮影)=10日(クリックで拡大)

■海での事故に気を付けて! 福島海保などが啓発

新型コロナウイルス感染症の影響で市内の海水浴場が開設されず、監視体制が不十分なことから海浜事故が危ぐされるため、福島海上保安部(久木正則部長)は9日、海水浴場開設に関わる各種関係機関・団体と連携し、例年、県外からの利用客が多い勿来と薄磯の両海水浴場で合同のパトロールを展開し、波打ち際での水遊びや磯遊びを楽しむ家族連れなどに注意を呼びかけた。

活動に参加したのは、同海上保安部のほか、市、県小名浜港湾建設事務所、いわき中央、いわき南両署、市消防本部、県内初のライフセービングクラブ「いわきサーフライフセービングクラブ」、勿来、薄磯、四倉、久之浜・波立の各海水浴場安全対策実行委員会。

いわきサーフライフセービングクラブでは、ライフサーバー4人が参加して海での安全を伝えるとともに、活動を広報した。会長の今井恵子さん(41)は「県内で不開設の海水浴場を1日2回巡回し、安全に目を光らせている。またお客さん同士でも気を付けるよう話している」と、今後も啓発に努めると強調した。

写真は、勿来海水浴場で注意を呼びかける参加者=9日(クリックで拡大)

■甲子園での交流試合 磐城の木村前監督がノッカーに

2020年甲子園高校野球交流試合に出場する磐城の前監督で、木村保・福島商業教諭(50)が試合前のノッカーを務めることが正式に決まった。木村前監督は9日、磐城高第1グラウンドを訪れ、来る決戦の日を間近に控えたかつての教え子を激励した。

「大会関係者や学校関係者に感謝したい。日々の努力を甲子園で体現できるよう頑張ってほしい」。木村前監督は同日朝、選手たちに、ノッカーを務めることを伝えた。「甲子園に行けることが決まった時の気持ちを思い出し、原点に帰って全力を出し切ってほしい」と選手たちの士気を高めた。

磐城は大会4日目の15日第2試合(午後0時40分開始予定)で、国士舘(東京)と対戦する。木村前監督は大阪入りする14日からチームに帯同し、試合当日の15日、7分間の試合前のノックを行う予定。

写真は、ノッカーが正式決定し、聖地に向かう磐城ナインを激励する木村前監督=9日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>市内90歳代の通所介護利用者ら陰性 いわきFC選手も

市は10日までに、5日に新型コロナウイルス感染が確認された市内の60歳代の無職男性(市内17例目)の濃厚接触者に当たる親族2人、男性の母親で、市内最高齢の感染者の90歳代無職女性(同18例目)が利用していたデイサービスの職員や利用者ら114人について、PCR検査をした結果、すべて陰性だったと発表した。市では引き続き、感染経路の特定を急ぐとともに、積極的に疫学調査を行う方針。

また市、いわきスポーツクラブは9日、7日に新型コロナウイルスの陽性反応が確認された、市内20例目に当たるいわきFC所属のMF寺村浩平選手(19)の濃厚接触者3選手について、PCR検査の結果、いずれも陰性だったと公表した。

寺村選手ら4選手を除くチーム関係者は10日から、活動を再開。当面の間、ロッカールーム(付帯するシャワールームも含む)の使用禁止、移動時のマスク着用など感染対策を十分に行う考え。