2020年7月9日(木)

■センバツ代替 磐城は対戦相手決まり戦闘モード 主戦・沖「気を引き締めたい」

新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、中止となった春のセンバツの代替として8月に甲子園で開催する「2020年甲子園高校野球交流試合」の組み合わせ抽選会が8日、オンラインで開かれた。磐城は大会4日目の8月15日第2試合(午後0時40分開始予定)で国士舘(東京)との対戦が決まった。(一部既報)

午後6時過ぎ。抽選会を終えた岩間涼星主将(3年)が仲間が待つグラウンドに合流。練習をいったん休止し、ミーティングが始まった。「初戦の相手は国士舘に決定しました」。渡辺純監督が対戦相手を告げると、磐城ナインは笑顔を見せながらも、ようやく戦闘モードに入った。

国士舘は過去、春夏通じて10度甲子園に出場。センバツでは2度、4強入りしている。昨秋は東京大会を制し、明治神宮大会にも出場した。右スリークオーターの中西健登(3年)が主戦。都準決勝、決勝を2試合連続2安打完封、公式戦の防御率1・31と安定している。

国士舘の鎌田州真主将(同)が磐城の印象を「投手力のあるチーム」と評すると、中西と同じく、高校から本格的に投手となった磐城の主戦沖政宗(同)は「そう思っていただけるのはありがたい」とほおを緩めながらも、「期待外れのピッチングにならないよう、気を引き締めていきたい」と胸を張った。

この日、コンディション調整のため、練習を一足早く切り上げた沖は岩間主将にオンライン抽選会の様子を根掘り葉掘りと聞いた。「チームのみんなと対戦校が聞けて気合が入った」とスイッチを入れた。

写真は、甲子園での交流試合の対戦相手が決まり、気合を入れ直す磐城ナイン=8日(クリックで拡大)

■市漁協 旬の常磐もの「ウニの貝焼き」PRに

市漁業協同組合(江川章代表理事組合長)は8日、清水市長にいわきを代表する旬の味覚「ウニの貝焼き」をPRした。表敬は市役所秘書課応接室で行われ、江川代表理事組合長が「コロナ禍で落ち着かない状況ですが、『常磐もの』のウニを味わってください」と述べ、清水市長に3箱(1箱3個入り)計9個を贈った。

受け取った清水市長は「地元産の魚介類は、大変味が良いので自信を持ってPRできます」とお礼を述べた。このあと同行した同組合の鈴木三則、馬目祐市両副組合長、新妻隆専務理事、長谷川靖浩指導課長が本田和弘市農林水産部長、遠藤英子同参事兼水産課長らを交え懇談。

「小名浜下神白で取れたキタムラサキウニ3個をホッキ貝の殻に盛り付けた」「産卵期前の梅雨時が身の入り、味ともに今が一番良い」など、貝焼き談義に花を咲かせていた。

写真は、清水市長にウニの貝焼きを手渡す江川代表理事組合長(中)=8日(クリックで拡大)

■平沼ノ内の「三頭の獅子」新調 6年がかりで実現

平沼ノ内の諏訪神社(山名隆弘宮司)に伝わり、400年以上の伝統を誇る「三頭の獅子(三匹獅子)」がこのほど新調され、入魂神事を兼ねた報告会が5日に同神社で行われた。同神社は漁業の町の守護神として慕われており、例年盆明けには、底引き網漁の開始を目前とした漁師たちの安全と大漁を祈願し、地区の子どもたちによる三匹獅子が奉納される。

昭和32年に補修されて以来、大切に住民たちが受け継いできたが、傷みが目立ってきたため6年がかりで新調、氏子に限らず住民たちを喜ばせている。

炎天下、神社のほか漁業関係者や氏子の家々を20カ所(現在は10カ所)ほど回るが、汗に濡(ぬ)れ激しく舞うために獅子頭などは年々傷みが進んでいたという。前に新調した年月は記録がなく分かっていないが、補修してから60年以上過ぎたことは確かで、新調は総代、氏子に限らず住民たちの念願だった。

今季は新型コロナウイルス感染症の影響により、市内全域で祭りの中止が相次ぎ獅子舞の開催も懸念されるが、総代長の鈴木正明さん(72)は「獅子舞には疫病退散の意味も含まれている。状況を見極めながら地域で披露できるかを判断するが、コロナのいち早い終息を願い、神社への奉納の舞だけでも行うつもりだ」と、心のよりどころでもある郷土芸能を途切れずに続けることの意義を熱く語っていた。

写真は、新調された三匹獅子に横笛を奉納する関係者(クリックで拡大)

■梅雨の大雨 いわき市に一時「土砂災害警戒情報」

いわき地方は8日、西日本から東日本に延びた梅雨前線の影響で大雨となった。いわき市には大雨、洪水警報、土砂災害警戒情報がそれぞれ発表された。市によると、降り始めから午後2時までの雨量は、川前地区で75ミリ、三和地区で64・5ミリ、小川地区で35・5ミリ、久之浜・大久地区で34・5ミリ、平地区で22ミリ、小名浜地区で19ミリを観測した。