2020年6月29日(月)

■クラウドファンドで「いわきのお宿を応援!」 コロナ禍打撃の観光産業救え

いわき観光まちづくりビューローは、新型コロナウイルス感染症の影響で深刻な打撃を受けている本市の宿泊施設を支援しようと、「いわきのお宿を応援!『いわきのお宿にエール』プロジェクト」を始動し、26日からクラウドファンディングによる支援を呼びかけている。同ビューローといわき商工会議所、市旅館・ホテル業連絡協議会加盟の39社が参加し、首都圏の利用客を中心に“いわきに思い入れのある”支援者に窮状を発信。基幹産業の一つ観光産業の復権に向け、市観光サイトを活用し本市の魅力も伝える。募集期間は7月29日まで。

いわき観光まちづくりビューローによると、新型感染症の影響により、本市における今年5月の宿泊施設の利用者数は対前年比で71%減、6月も67%減の見込みと深刻な状況が続いている。

19日から都道府県をまたぐ移動自粛要請が解除され、メイン層となる首都圏からの利用もわずかながら増え始めたが、平時にはほど遠く、再開を躊躇(ちゅうちょ)する宿泊施設もあるほど。同ビューローでは観光産業の冷え込みを抑え、困窮する現状を乗り越える一助とするため、今回のプロジェクトを企画した。

支援は個人と全体に分かれ特産品の詰め合わせ、市観光サイトのバナー広告契約などが特典で付く。全体支援に集まった資金は最終的に参加した宿に分配する計画で、目標額は1千万円。リンクは<こちら>。

写真は、支援を呼びかける湯の華会の若松佐代子会長(左から2人目)ら(クリックで拡大)

■ロッテ佐藤(平二中卒)プロ初安打サヨナラ 母も歓喜

プロ野球パ・リーグのロッテ対オリックス戦が27日、千葉県千葉市のZOZOマリンスタジアムで行われた。ロッテは1―1の延長十回2死一、二塁、ドラフト2位の新人・佐藤都志也(22)=平二中卒=が代打で出場を果たし、プロ2打席目で初安打となる右越えサヨナラ打を放った。【ロッテ2―1オリックス】

首位を走るロッテをサヨナラ勝利に導く殊勲の一振りを放った佐藤の活躍に、地元いわきから声援を送る家族や恩師らが歓喜に酔いしれた。佐藤の母まり子さん(53)=平塩=は「ドラフトのときもうれしかったがそれ以上にうれしい。思わず涙が出た。息子の試合で涙が出たのは初めて」と大喜びだ。

この日、まり子さんは自営する焼き鳥店で、仕込みの真っ最中。1―1で均衡した前半まではテレビで試合を観戦していたが、団体客を接客するため、佐藤が右越えへの一振りを放った瞬間を見逃したという。すぐに都内在住の親族から連絡が入り、自慢の息子の活躍を知った。喜びをかみしめながら、LINEで「よかったね」と送ったという。

写真は、プロ初安打で値千金のサヨナラ打を放った佐藤(クリックで拡大)

■心平記念館 7月11日から「金子みすゞ展」 本市ゆかりの島田忠夫も紹介

大正時代末期から昭和初期にかけて活躍し、1930(昭和)5年に26歳という若さで亡くなった童謡詩人金子みすゞ。生前“若き童謡詩人の中の巨星”と称され、死後も代表作のひとつ「私と小鳥と鈴と」が小学校の国語の教科書に採用されるなど、根強い人気を集めている。今年没後90年となることにちなみ、「没後90年童謡詩人金子みすゞ展」が7月11日から、小川町の市立草野心平記念文学館で始まる。9月22日まで。いわき民報社など後援。

金子みすゞ著作保存会、同記念館(山口県長門市)、同顕彰会などの協力を得、代表作「私と小鳥と鈴と」「こだまでしょうか」の直筆原稿(複製予定)や3冊の遺稿手帳、娘の片言を書きとめた手帳、金子の詩が記載された貴重な雑誌「童話」、金子が生前着用していた着物など、貴重な資料を展示・紹介する。

また金子と文通をするなど交流が深く、金子と並び“巨星”と称されるほか、幼少・少年期を平町(いわき市平)で過ごすなど、いわきにゆかりのある童謡詩人島田忠夫(1904―1944)=茨城県水戸市出身=の作品も合わせて展示する予定。

写真は、企画展を伝えるチラシ(クリックで拡大)

■東日本台風の被災住宅 応急修理制度の申し込み延長に

市は7月31日まで、県の申し込み延長通知を受け、昨年秋の東日本台風(台風19号)で被災した住宅の応急修理制度の申し込みを延長する。同制度は、民間賃貸住宅借り上げ制度などの提供を受けず、応急修理をし、元の住宅に引き続き居住を継続してもらうのが目的。台風により、大規模半壊、半壊もしくは一部損壊(準半壊)の被害を受け、市が発行するり災証明書を受け取った世帯が対象となる。

申し込みは市役所本庁舎7階、市建築指導課で平日の午前8時半から午後5時まで、受け付けている。住宅応急修理見積書、工事完了報告書は当面、受け付けを継続する。問い合わせは同課指導係=電話(22)7516=まで。