2020年6月24日(水)

■高校野球福島大会の代替 試合ごとに選手の入れ替え可能に 7・18開幕

県高野連は23日、郡山市のユラックス熱海で、新型コロナウイルス感染拡大で中止になった夏の全国高校野球選手権福島大会の代わって独自に開催する「福島2020夏季高校野球大会」の第1回運営委員会を開き、大会の運営方法などについて話し合った。

この結果、ベンチ入りの登録選手数は従来通り20人だが、本大会では3年生に限って出場機会を与えようと、試合ごとに選手の入れ替えが可能となる。ただし、20番までの背番号のうち1人の選手が背負う番号は1つとなる(1人の選手が異なる背番号をつけることはない)。

1回戦から決勝まで無観客が原則で応援団も入れないが、ベンチに入れない控え部員と部員の保護者に限っては検温などを条件に1家族2人まで入場できる。試合終了後には勝利チームの校旗掲揚と校歌の演奏は行うが、選手たちは通常より間隔をあけ、斉唱はしない。また、優勝旗はなく、優勝盾と準優勝盾、記念のメダルが贈られる。

大会は郡山市のヨーク開成山スタジアムをメインに、いわきグリーンスタジアム、白河市の白河グリーンスタジアム、会津若松市のあいづ球場、福島市のあづま球場、信夫ケ丘球場の6会場で開かれる。7月18日に開幕し、19・23・24日が1、2回戦、25・26日に3回戦、後半の4回戦は8月1日、準々決勝は3日、準決勝は5日、最終日の7日に決勝を行う。

写真は、運営委員会の後、「あくまでも選手たちの安全を最優先に行う」と話す県高野連の小針淳理事長。右は松浦冬樹会長=23日(クリックで拡大)

■東日本台風 市民アンケート 多くの市民が想定外

市は、県と合同で行った昨年10月の東日本台風での対応行動に関する市民アンケートの結果を公表した。市役所で19日に行われた、第4 回「台風第19号(東日本台風)における災害対応検証委員会」の席上、示されたもので、このうち水害リスク認識については、「たいした被害はないと思った」(36・2%)、「水害が起きるとしても過去に経験した範囲に収まるだろうと考えていた」(42・7%)など、多くの市民にとって想定していなかった台風被害であることが分かった。

情報の入手状況では気象警報8割以上、避難情報6割以上がテレビ、次いでエリアメールが5割以上となっている。調査期間は令和2年2月28日〜3月23日で対象5355件(り災証明書の発行データを基に住家世帯から抽出)。回収率は50・9%(2724件)。

■永崎女性の会 読み聞かせボランティア再び

地元の小、中学校で、読み聞かせのボランティア活動を行っている「永崎女性の会」(高久香代子会長)は23日、永崎小(児童数237人・緑川幸則校長)で、絵本の読み聞かせを行った。同会は震災以降、永崎小で7年前、江名中では4年前から、絵本の読み聞かせを実施。このほか、けん玉やお手玉などの昔遊びを伝え、児童生徒の心の傷を癒やしている。

新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、同会の読み聞かせは3月3日の永崎小での読み聞かせを最後に自粛。江名中で同10日に予定していた活動も中止となった。市内の公立小、中学校が分散登校から通常授業に移行した6月から、絵本の読み聞かせを再開。見えない恐怖に怯える児童生徒に読み聞かせを通して、笑顔と元気を届けている。

写真は、児童たちに絵本を読み聞かせる高久会長(左)=23日

■ホシガレイの稚魚を放流 ヒラメに続く本県ブランド魚へ

県は23日午後、高級魚「ホシガレイ」の稚魚3万匹を小名浜港の漁港区で放流した。東日本大震災後の本市におけるホシガレイの放流は昨年に続き2回目で、今年は約8万匹を2、3の両日に相馬沖、約10万匹を23、26、30の3日間にわたっていわき沖に放流。稚魚は約3年後に漁獲可能な大きさの30センチほどに成長することを見込んでおり、今後は追跡調査を行いながら放流効果を検証していく。

いわき沖に放流されるのは、国立研究開発法人水産研究・教育機構東北水産研究所、さけ・ます等栽培対象資源対策事業共同研究機関が水産庁から受託した「さけ・ます等栽培対象資源対策事業」の研究過程において、今年1月9日から同研究所宮古庁舎(岩手県宮古市)で成長させた6センチほどの稚魚となる。

同研究所の佐久間徹副所長兼種苗研究部長は、「ホシガレイは漁獲量こそ少ないものの、単価は高い。漁業者の方々に貢献できる魚にしながら、ヒラメに続く栽培漁業として展開していきたい」と展望を語った。

写真は、放流用水槽に移されるホシガレイの稚魚=23日(クリックで拡大)