2020年6月18日(木)

■「小名浜道路」令和6年度に開通へ 内陸と港湾のネットワーク強化

小名浜港と常磐自動車道を結ぶ自動車専用道路の県道いわき・上三坂・小野線「小名浜道路」の開通が、令和6年度内になる見込みとなった。本年度第1回県公共事業評価委員会が17日、福島市で開かれ、県管理の道路、河川、森林など評価対象事業計12件のうち、「小名浜道路」の進ちょく状況などが示された。

県では同道路の開通目標を平成30年代前半に置き、現在93%の用地取得を経て、本線橋梁工、土工事など約65%の区間(本線延長ベース)で着工済み。用地未取得箇所があるが、実施の見通しがついていることから、計画変更により完了を目指す。

同道路は泉町下川―山田町塙の全長約8・3キロ。沿線9地区を含み、東日本大震災・東電福島第一原発事故から復興を目指す「ふくしま復興再生道路」の一部。内陸部と小名浜港のネットワークを強化し、物流・交流の拡大が期待されている。

図は、「小名浜道路」の整備予定図(クリックで拡大)

■<新型コロナ>いわき市 今季の海水浴場は開設せず

市は18日、本市における今季の海水浴場の開設を中止すると発表した。市では清水市長を委員長とした「いわき市海水浴安全対策会議」を開催して協議を続けてきた結果、新型コロナウイルス感染症の影響により全国的に開設しない海水浴場が大多数を占めていることから、本市で海水浴場を開設した場合、都道府県をまたいだ遊泳者が多く集中することが想定される、と分析。

無症状や無自覚な感染者が訪れる可能性もあり、遊泳客をはじめ、けがの治療や救助を行うために接触を避けられない監視員とライフセーバーの安全性が確保できず、さらに遊泳客がマスクをつけることは想定しにくい上、炎天下で監視員がマスクやフェイスシールドを着用した際の熱中症の危険性を考慮したという。

■ふるさとの豊かな自然学ぶ 三和小6年 好間川上流の生物など調査

三和小(児童数83人、国井博校長)の6年生12人は17日、同校前の好間川上流域にすむ水生生物や水質を調査した。ふるさとの豊かな自然を認識し、郷土愛などを育んでもらおうと、5年前から継続している同校と三和公民館、地域住民などとの学社連携事業で、学校・家庭・地域パートナーシップ推進事業「せせらぎスクール」として年3回実施している。

講師を務めたのは、ボランティア団体「夏井川流域住民による川づくり連絡会」代表世話人の橋本孝一さん(76)=平下平窪=ら。水源から始まり上流、河口の順に川のしくみを学ぶ予定で、今回で2度目。前回は水源調査として、好間川の水源がある三和町上市萱の雨降山で水源や山の恵みを調べた。

写真は、水生生物を採取する児童=17日(クリックで拡大)

■商議所と小名浜支所が連携 テイクアウトで飲食店支援

新型コロナウイルス感染症の影響で売り上げが激減し困窮している飲食店を応援しようと、店のテイクアウト商品などの提供を支援する事業「いわき支えあいキャンペーン」。

いわき商工会議所が市役所本庁、市常磐支所などと連携し、市職員や一般向けに商品の引き渡しを行ってきたが、12日から市小名浜支所も参加。新たな試みとして、地元のいわきタクシーグループ(門馬成美代表)をはじめ市内12のタクシー事業者が展開する「おつかいプロジェクト」を活用し、配送サービスに乗り出した。

実施期間は今月末までと限られるが、感染拡大は未だ予断を許さず、地元飲食店にとっては一筋の光明。同支所では支援を積極的に利用していくための呼び水、モデルとして位置付けており、小野広澄支所長は「短い期間で一部の店舗のみの実施となるが、(終了後も)引き続きテイクアウト支援の利用を促進するため、積極的にPRしていきたい」と意気込んでいる。

写真は、テイクアウト商品を受け取る支所の職員=17日(クリックで拡大)