2020年6月13日(金)

■どうなる海開き? 「3密」対策など問題は山積み 来週中にも可否決定か

6月に入り、連日のように夏の到来を思わせる暑さが続く。新型コロナウイルス感染症拡大の影響でいわき花火大会、いわき七夕まつり、いわきおどりなど、いわきの夏の風物詩が一足早く中止が決まる中、海開きの可否がまだ決まっていない。市は来週中にも、関係者の文書決議による最終決定を発表する意向だが、首都圏からの海水浴客の受け入れや海の家での「3密」対策など、問題は山積みだ。

今月6日に参観を再開した塩屋埼灯台の眼下に広がる薄磯海岸でも週末、涼を求め、家族連れでにぎわい始めた。そのほとんどが「3密」を避け、楽しいひとときを過ごしている。そんな中、四輪駆動車で砂浜に乗り入れる心ないドライバーも。スケートボードに興じる若者が堤防の踊り場を占領する。

「こんな状態でいいんだろうか」。平薄磯で民宿「鈴亀」を経営する鈴木幸長薄磯区長(67)は市民が危険と隣り合わせにあるその光景を心配そうに見つめ、こうつぶやいた。

鈴木区長は「『海開きをやってもらいたい』というのが本音だが、世界的なコロナの今の状況で本当にやれるか心配」と不安げだ。市は当初、7月第2土曜日の11日の海開き式を予定していたが、現状では海水浴場開設となった場合も遅れることが予想される。「観光の活性」と「遊泳客の安全」。大きな二択を迫られる異例の夏が間もなく到来する。

写真は、海水浴シーズンを間近に控え、薄磯海岸を見つめながら苦慮する鈴木区長(クリックで拡大)

■高校野球 夏の福島大会「代替」正式決定 7・18開幕

県高野連は12日、福島市で理事会を開き、新型コロナウイルスの影響で中止となった第102回全国高校野球選手権福島大会の代替となる「福島2020夏季高校野球大会」の開催を正式に決めた。大会は7月18日、郡山市のヨーク開成山スタジアムをメイン球場に県内6球場で開幕。第1回運営委員会が23日、同市の郡山ユラックス熱海で行われ、大会要項などが決定する。

抽選会は7月1日、同所で実施し、第2回運営委員会、代表者会議終了後、会議に出席した監督もしくは部長が行う。大会は7月18、19、23〜26日が前期、8月1、3、5、7日の後期日程で実施。ヨーク開成山スタジアムのほか、白河市の白河グリーンスタジアム、いわきグリーンスタジアム、会津若松市のあいづ球場、福島市の信夫ケ丘球場と五輪延期で空いた県営あづま球場で行う。

現時点で県内81校・71チームが出場予定。通常の夏の福島大会と同様、トーナメント戦で行われ、公式戦扱いとなる。昨秋の公式戦をポイントを参考にし、シード4校を決める。いわき勢では磐城が第2、東日大昌平が第4シードとなる見通し。

県独自となる代替大会の開催にあたり、県高野連は無観客での開催は変わらないが、控え選手や保護者の入場について今後、前向きに検討している。

■<新型コロナ>ハワイアンズの新ホテル 着工は7月から延期

常磐興産(井上直美代表取締役社長)が運営するスパリゾートハワイアンズ敷地内に建設予定の新ホテル「カピリナタワー」の着工が延期になった。同社が12日、発表した。当初、7月着工を予定していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響などを受け、「新しい生活様式」に対応する設備導入などのため、延期とした。

工事開始は未定だが、令和4年7月の開業は予定通り。同ホテルは施設内4棟目で敷地東側に立地。鉄筋コンクリート造りの11階建てで、延べ床面積2万3313平方メートル(7052坪)。総客室数は264室。全室ツインタイプ(2人)でトップグレートの「クラブフロア」24室、メインの「スーペリアフロア」240室を備える。

「カピリナ」はハワイ語で親密、つながりなどの意味を持ち、客とスタッフが心を通わせる場所として、少人数を対象にした新たな顧客獲得を目指す。

■あす鮫川水系でアユ釣り解禁 天然ものも例年になく好調

鮫川水系で14日午前5時から、市内のトップを切って、アユ釣りが解禁される。鮫川漁業協同組合(川部町)では4月から5月にかけて、支流の入遠野川や四時川にアユ1030キロを放流しているほか、天然の遡上(そじょう)も例年になく好調としており、「太公望」にとっては期待できそうな予感と明かす。また夏井川水系は27日午前5時から、アユ釣りが解禁となる。