2020年6月9日(火)

■アリオス&劇団「ロロ」 ネット上演 家で劇場考える

世界最大の民間航空レースの世界王者で、福島に拠点を置くエアレース・パイロット室屋義秀さん(47)搭乗の小型プロペラ機で描いた「ニコちゃん」マークが9日正午すぎ、小名浜のアクアマリンパークとJRいわき駅の上空に登場し、コロナ禍で不安を抱く市民たちを勇気付けた。

新型コロナウイルス感染症の影響でうつむきがちな県民に、ほんの数分でも空を見上げて明るい気分になってもらいたい、という思いで始まったプロジェクト「Fly for ALL #大空を見上げよう」の一環で、中通り、会津地方で4日に行われたフライトに続き2度目。

室屋さんは午前11時半すぎに福島市のふくしまスカイパークを出発し、午後0時10分ごろから立て続きに本市上空で「ニコちゃん」マークを描いた。JRいわき駅では正午すぎから続々と人が集まりだし、スマホやカメラで写真を撮影した。

写真は、JRいわき駅上空に描かれた室屋さん渾身の「ニコちゃん」マーク=9日(クリックで拡大)

■アリオス&劇団「ロロ」 ネット上演 家で劇場考える

新型コロナウイルス感染症の影響により、世界規模で劇場の休館、公演やイベントの中止が相次ぐ中、いわき芸術文化交流館「アリオス」は、劇作家・演出家の三浦直之さん(32)が主宰する劇団「ロロ」との共同企画で27、28の両日、オンライン演劇部「家で劇場を考える」を上演し、生配信する。出演者各自が稽古からすべてオンラインで参加する形式の演劇となる。上演に先立ち、出演者らによる稽古も開始。その様子もすべて生中継で配信する。

オンライン演劇は、自宅で楽しめるコンテンツを配信する「#おうちでアリオス」の一環で、アリオス主催の高校生参加型参加型創作プロジェクト「いわきアリオス演劇部」のOB、OGの白土和奏さん(長野大1年)=いわき光洋高卒=ら6人とロロの俳優3人が出演。

脚本、演出は同演劇部で講師を務めた三浦さんを起用。ウェブ会議ツール「Zoom(ズーム)」を使用し、出演者も含めスタッフが一堂に会することなく、オンラインでの演劇づくりに挑戦する。視聴は無料。13、14、20日に稽古、27、28日に本番が生中継で配信される。

問い合わせはアリオスチケットセンター=電話(22)5800。火曜日を除く午前10時から午後8時まで受け付ける。

写真は、オンライン演劇部のメインヴィジュアル(上段中央が白土さん=クリックで拡大)

■常磐共同火力 煙突が梅雨象徴のアジサイ色に

佐糠町の常磐共同火力勿来発電所(小沢啓一所長)で季節やイベントに応じ、高さ約200メートルの煙突をライトアップする「勿来ゆめライト」。今月は勿来工業高の生徒がデザインし、梅雨の時期を象徴するアジサイがテーマとなった。

アジサイにちなんだ配色は7 日から始まり、薄ピンク、ピンク、ビビットピンク、緑、薄水色、浅葱(ねぎ)色、水色の7色で構成。爽やかな雰囲気をまとい、見る人を楽しませている。

点灯期間は20日までと22〜30日。21日は福島高専の学生発案によって、父の日に合わせたライトアップを実施する。いずれも時間は午後7時半〜11時。

写真は、アジサイを表現した煙突のライトアップ(クリックで拡大)

■四倉の田んぼアート 今年は七浜イケメン・四倉亀吉

福島の農業、食の元気な姿を発信し、本市をはじめ浜通りの農業復興に貢献しようと、福島田んぼアートプロジェクト(事務局・四倉町玉山、市川英樹代表)が続けている「田んぼアート田植え体験」が6日、四倉町中島のワンダーファーム奥の田んぼで行われた。

田んぼアートは、色の違った苗を植えて絵柄を生み出し、田植えから1〜2カ月後には稲が育ち、絵柄がしっかりと浮かび上がってくる。市川代表は東京電力福島第一原子力発電所の元作業員で、仕事に向かう途中、荒れ果てた田んぼを見かけて心を痛めた。

その後、青森を訪れた際に有名な田んぼアートを見て胸を打たれ、自分も農業で福島を盛り上げたいと奮起し、プロジェクトを始めたという。

今年はいわき七浜の海岸を擬人化した市非公式キャラクターで、魚食関連の情報発信を行っている「七浜イケメンプロジェクト」から、四倉海岸をイメージした「四倉亀吉」が描かれた。

写真は、田植えを行う参加者(クリックで拡大)