2020年6月8日(月)

■中山間地を野菜で活性化 川前、三和地区の農家で実証栽培スタート

市は、高齢化などに伴い離農が進む中山間地域の振興を図るため、涼しく昼夜の寒暖差が大きい気候を生かした、特色ある農産物の産地化を進めるプロジェクトを立ち上げ、4、5月より川前、三和両地区で実証栽培を開始した。

川前では夏秋(かしゅう)ネギと、いわき伝統野菜の小白井きゅうり、三和では阿武隈山系の田村市で特産のピーマン「みおぎ」を生産。安定した栽培と市場開拓が進めば、耕作放棄地の有効活用などを視野に入れて展開していきたい考えだ。

実証栽培されたいずれの種もJA福島さくらと連携し、市場や直売所に出荷予定で、反応によっては耕作放棄地などを活用し栽培面積を増やすことも視野に入れる。市では今後、消費者の需要や動向などの市場調査や市内の料理人やいわき野菜アンバサダー、流通事業者などへのモニターアンケートを実施していく予定だ。

写真は、実証栽培が始まった夏秋ネギ(クリックで拡大)

■エアレース室谷さん 市民に勇気を いわきにあす飛来

惜しまれながら昨年で終了した、世界最大の民間航空レース「レッドブル・エアレース」。2017(平成29)年にアジア人初となる年間総合優勝を果たした、エアレース・パイロット室屋義秀さん(47)=福島市在住=が本県の上空に「ニコちゃん」マークを描くプロジェクト「Fly for ALL #大空を見上げよう」が明9日、浜通りの6市町村で行われる。

本市では小名浜・アクアマリンパークと平市街地上空に室屋さんの小型プロペラ機が登場。新型コロナウイルス感染症でうつむきがちになる市民たちを勇気づける。4日に中通りと会津地方で第1弾を実施し、多くの県民たちに勇気と元気を届けた。

第2弾となる今回、室屋さんは福島市のふくしまスカイパークを離陸し、午後0時10分ごろに小名浜のアクアマリンパーク付近に到着。小型プロペラ機のスモークで「ニコちゃん」マークを描き、同15分ごろにも平中心市街地の上空にスマイルマークを出現させる。その後、室屋さんは双葉郡広野、浪江両町、南相馬、相馬市、相馬郡飯館村に向かうという。

図は、室屋さんのフライトルート(クリックで拡大)

■化石の発掘に多くの家族連れ にぎわうアンモナイトセンター

市内の主要な公共施設が1日からほぼ再開し、最初の日曜日となった7日、いわき地方は澄み切った青空が広がり、週末の楽しいひとときを過ごす家族連れでにぎわった。このうち、市アンモナイトセンター(遠藤喜一所長)では、5月30日から再開した「化石の体験発掘」に太古のロマンを求め、多くの家族連れが足を運んだ。

「化石の体験発掘」は毎週土、日曜日、同センターに隣接する体験発掘場で行う。感染症予防のため、参加人数を50人までに限定。これまで貸し出していた軍手と袋などは有料とし、使い回しを防ぐ。7日は午前の部のみで約30人の家族連れが体験発掘に参加。座学のあと、約8900万年前の地層が露出した発掘場で、ハンマーの音を響かせた。

同館では「海の日」の7月23日以降、親子自然探訪教室も再開する予定。同日は「昆虫採集に出かけよう!」をテーマに、いわきの夏の自然を体感する。

写真は、にぎわった化石の体験発掘=7日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>JA福島さくら 学生支援に県産米贈る

JA福島さくらは5日、新型コロナウイルス感染症対策の学生支援として、医療創生大と東日本国際大の1人暮らしやアルバイト先での収入減で困窮している学生に、県産米を寄贈した。寄贈した米は、郡山市で生産されているひとめぼれの一等米「あさか舞」で、医療創生大に155袋(1袋2キロ)、東日本国際大に117袋(同)両大でそれぞれ寄贈式が行われた。

管野啓二代表理事組合長は「地域の支援と還元というJAの理念に基づき、困っている学生が学業に専念できるよう支援したいと思い、保存が効いて毎日食べる米を贈らせていただいた。学生には今後有意義な学生生活を送り、卒業後は地域のために尽力してもらいたい」とあいさつした。

写真は、医療創生大(上)と東日本国際大での寄贈式(クリックで拡大)