2020年6月3日(水)

■<新型コロナ>内郷の子どもたち 医療機関などに万羽鶴寄贈へ 感謝と励ましの気持ち込めて

医療のまち「内郷」で働く医療従事者にエールを送ろうと、内郷一中の生徒たちによる「万羽鶴・感謝の桜プロジェクト」が、このほど立ち上がった。同プロジェクトは新型コロナウイルス感染症の影響で医療従業者への偏見が相次ぐ中、感謝の気持ちと励ましの気持ちを折り鶴と桜のメッセージボードに込め、贈呈しようという取り組み。

同校は近隣の小学校にも声をかけ、コロナによる休校前から1万5000羽を目標にした折り鶴と桜のメッセージボードの作成をスタート。子どもたちが準備した鶴などは、5日に市総合福祉センターと、市医療センター、福島労災病院の職員に手渡される予定。

写真は、鶴に糸を通し万羽鶴を作る内郷一中の生徒(クリックで拡大)

■平・並木通りの再開発 コンパクトな計画に

JRいわき駅前の平・並木通り地区の再開発に向け、昨年7月に設立した「いわき駅並木通り地区市街地再開発組合」(理事長・野沢達也いわき民報社代表取締役社長)は3日までに、参加組合員、保留床取得者、特定業務代行者、設計・施工等受託者の事業推進体制が整ったことから、これまで精査してきた結果をもとに当初発表の施設計画の変更を明らかにした。

同組合では、「まちなかでの多世代の居住・中心市街地における賑(にぎ)わい創出」とした基本コンセプトを維持しつつ、効率的な事業推進を図るため、経済情勢、建設コストなどを踏まえ、従来の計画から変更を決めた。

2つの街区のうち、「街区1」は商業・業務・サービス棟の5階建てとし、「街区2」には一般・シニア向け分譲マンション(合築)21階建て(約220戸)、公共・民間合築による5階・6層の駐車場約320台、駐輪場740台用の立体施設を設ける方針。令和4年度末までの施設整備完成を目指している。

図は、計画変更による「施設配置イメージ」(上)と「立面イメージ」(クリックで拡大)

■平の大平テーラー アロハに無料の刺繍施す

平字堂ノ前の大平テーラー(大平良夫店主)は、いわきの応援とPRを込めて、同店にアロハシャツを持参した人に無料で名前の刺繍(しゅう) を入れるサービス「アロハシャツ個人ネーム」を提供している。

このサービスは良夫さんの妻・早苗さん(82)が考案した。良夫、早苗さん夫婦は昨年に娘を亡くしており、「これからは天国の娘のために、人のために何か役に立つことをしたい、それを生きがいにしたい」と思い、さらに、新型コロナウイルス関連で思いやりや応援の気持ちをより強く再認識したこともきっかけとなった。

同店に自前のアロハシャツを持ち込むと、早苗さんがミシンを使い、筆で描くように素早く繊細な刺繍を入れてくれる。刺繍は赤や緑や紫など色鮮やかな刺繍糸から好きな色を選び、名前は漢字や、ローマ字を選べる。問い合わせは、大平テーラー=電話(23)4029=まで。

写真は、ミシンで刺繍を入れる早苗さん=2日(クリックで拡大)

■草野心平記念文学館 「天」テーマに企画展開催中

市立草野心平記念文学館は28日まで、「草野心平の詩 天へのまなざし」を開いている。本年度第1回企画展で、いったんは4月11日に開幕し、17日まで一般公開していたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響で18日以降臨時休館となり、5月21日、約1カ月ぶりに再開した。

本展では、「天」が心平の詩の中に確立されていく過程に沿って4つのコーナーに分け、生原稿や日記など自筆資料8点、あとがきで「天」についての思いをつづった詩集『天』、「天」を明確に作品の中に取り入れるようになった詩集『母岩』など著書17点、心平の詩を掲載した詩誌など11点、さらに『玄天』『天道』などの書画8点を展示しながら、来場者に心平が「天」をどのようにとらえていたかを感じてもらっている。

開館時間は午前9時から午後5時(入館は同4時半)。観覧料は一般440円、高校・高専・大学生330円、小・中学生160円。月曜日休館。問い合わせは文学館=電話(83)0005=へ。

写真は、心平作品の主要なテーマ「天」についての資料をそろえた企画展(クリックで拡大)