2020年6月2日(火)

■いわき市 7月にも県内初の「コロナシステム」導入へ クラスターの把握に

清水市長は1日、市役所で臨時記者会見を開き、QRコードを活用し、飲食店などで新型コロナウイルス感染者が確認された際、利用者に感染確認情報をメールで通知する市独自の新システム「あんしんコロナお知らせシステム」の運用を始めると発表した。早ければ市議会6月定例会に補正予算案として上程し、議決されれば7月にも運用を開始する。同様の取り組みは宮城県、大阪府など他府県で既に導入されているが、県内では初の試み。

市によると、同システムの導入は感染経路の「見える化」を促進するのが狙い。利用者がマスクを外す機会が多く長時間滞在することが想定される飲食店、理美容店などを中心に参加協力を依頼し、いち早く、より詳細なクラスター(感染集団)の把握にもつなげる。

導入店舗は市からQRコードの発行を受け、店内の利用客が見えやすい場所に掲示する。店内で来店客が携帯電話やスマートフォンなどで読み取り、空メールを送信すると、市のサーバーに「店名」「利用日時」「利用者のメールアドレス」が届く。

万一、店内で感染者が発生した際、同じ日時に同店舗に居合わせた利用者に向け、保健所がメールを通知。対象者の連絡を受け、保健所がヒアリングを行う。

同システムの利用促進を図るため、市はまず需要喚起策の第1弾として、メール送信者に対し、店舗で使用できる100円割引のクーポンを発行する。加えて、第1弾終了後、年度内をめどに、第2弾として、送信者を対象に、3千円分の利用券を抽選で毎月5千人に配布する考え。

参加店舗には感染者が発生し、保健所が来店履歴などから消毒が必要と判断した際、その経費相当分として、最大30万円を補助する。市ではシステムの予算規模として3億円程度を見込んでいる。

図は、「あんしんコロナお知らせシステム」運用イメージ(クリックで拡大)

■川部・コリーナ 1カ月半ぶり再開 咲き誇るバラ見ごろ

川部町のブライダルタウン「コリーナ」が1日、新型コロナウイルスの感染拡大による休業を経て、約1カ月半ぶりに営業を再開した。通常通りに婚礼の相談に応じているほか、館内に咲き誇る500種・800株のバラは見ごろを迎えており、再開初日から市民らが訪れていた。

また8日からは、館内のレストラン「リストランテボーノ」がオープンする。当面はランチのみの営業だが、日替わりを含めたパスタ各種や、デザートの盛り合わせ、テイクアウト専用のホットサンドがメニューに予定されている。

コリーナの営業時間は午前10時〜午後7時(レストランは午前11時〜午後3時、ラストオーダー同2時)。休館日は毎週火曜・水曜日(祝日の場合は営業)。問い合わせは、コリーナ=電話(64)7700=まで。

写真は、見ごろを迎えているコリーナのバラ=1日(クリックで拡大)

■まずは専攻科生から 福島高専が通常授業始める

福島高專( 山下治校長、生徒数1080人)は、緊急事態宣言が解除され、学校関係者に新型コロナウイルス感染症の感染者がいないことを踏まえ、1日から専攻科生の通常授業を再開した。

同校は授業を開始するため、新型コロナウイルス感染症対策として手洗いや消毒の他、独自のガイドライン「福島高専における新型コロナウイルス感染症対策」を策定。国のコロナ対策方法を元に、密閉空間にしないための換気や、大勢が手の届く距離に集まらないための配慮、近距離での会話や大声での発声を控えるなどの内容だ。

1日から1週間専攻科生の授業を行い、8、15日と本科生の授業を段階的に再開する予定という。

写真は、3密をさけ授業に臨む学生=1日(クリックで拡大)

■久しぶりにみんなで朝食! 平のコミュニティ食堂再び

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、4月15日から休止していたNPO法人共創のまちサポート(増子裕昭理事長)による「コミュニティ食堂」が2日、平字久保町の平第14区公民館で再開した。

県の自粛要請解除に伴い、1日から市内公立小・中学校の通常授業が始まったことから、今回は不特定多数の参加者が訪れ「3密」が懸念されるランチを除き、朝食のみ実施した。

初日は開始の午前6時半から、同公民館近くに住む親子、1人暮らしの高齢者、児童らが次々に訪れ、待ちわびた朝食に舌鼓を打つなど、ラストオーダーの同7時半までに20人が利用した。

料金は大人300円、高校生100円、中学生以下50円。今月の予定は3、9、10、16、17、23、24、30日。希望者は増子理事長=電話090(6251)5814、メールhmashiko0@icloud.com=まで。

写真は、コミュニティ食堂の利用者に声をかける増子理事長(左から2人目)=2日(クリックで拡大)