2020年5月27日(水)

■コロナ禍でドライフルーツに注目 「心の健康に役立ててほしい」

本県を代表するチアリーダーチーム「クラップスチアリーダーズ」代表の石河美奈さん(46)=常磐湯本町=が発起人を務め、現役、OGのチア関係者が中心となり東北を応援する「東北チアプロジェクト」。未来を担う子どもたちの食の安心・安全を支えようと展開している食育プログラム、「チアフルカフェ」発の防災食「お守りドライフルーツ」がコロナ禍の中、子どもを持ち、自粛生活を続ける家庭の評判を集めている。

石河さんがドライフルーツに注目したのは、東日本大震災がきっかけだった。当時、避難所でボアンティア活動を続ける中、空腹を満たすためだけの味気ない非常食に心を痛めたという。

東電福島第一原発事故が追い打ちをかけ、福島の果物や農産物が一時的に忌み嫌われるようになると、ますます気分が落ち込む。湯本町の老舗果物屋「石河屋」の娘として生まれた石河さんは、買われず捨てられていく果物を無視できなかった。

「食べる楽しみやワクワク感は『心の健康』に役立つ。太陽の恵みいっぱいのフルーツで免疫力アップを」と石河さん。問い合わせは、石河さん=電話090(4923)9261=まで。

写真は、石河屋のドライフルーツのコーナーで「お守りドライフルーツ」を持つ女性スタッフ(クリックで拡大)

■子どもたち田植えに挑戦 小名浜・わかぎ幼稚園

小名浜字下明神町のわかぎ幼稚園(小名川睦子園長)は26日、渡辺町松小屋で田植えを行った。田植えは食育の一環として、日常生活で食べている米の収穫課程、農家の仕事を学んでもらい、食の大切さなどを知ってもらおうと毎年実施。これまで各地で行われてきたが、昨年から園児の保護者でもある農業若松郁さん(49)の3アールの田んぼを借りている。

今年は新型コロナウイルス感染拡大のため自由参加となったが、年長児27人が参加。田んぼの泥でぎこちない動きを見せながらも、保護者や先生、若松さんらの協力で県のオリジナル品種「天のつぶ」の苗を1つひとつ丁寧に植えていった。今後は10月初旬に収穫体験を行い、収穫祭でカレーライスに調理する予定だ。

写真は、田植えに挑戦する園児ら=26日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>合唱も全国大会中止に 平一中 3年生に発表機会を

全日本合唱連盟(岸信介理事長)は25日、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、10〜11月に開催予定の「第73回全日本合唱コンクール全国大会」全部門の中止を発表した。県合唱連盟の金成聡司いわき支部長は「重く受け止めたい。県全体では全国トップレベルにあり、各支部もそれだけの力があるだけに残念です」と話す。

県合唱コンクール出場常連校の平一中合唱部を指導する、佐藤和子教諭は「中止は残念。これまで頑張ってきた3年生には体育館で発表の場を設け、思い出を残せるようにしたい」と話す。酒井結部長(3年)も「驚いたが、ほかの部活動も同じ状況にあるので、仕方ないと思う。今は部員のみんなと頑張っていきたい」と前を向いた。

川前ふれあい館が再開 イベントも実施中

JR川前駅前の「ふれあい交流館minnano(みんなの)」は、新型コロナウイルス感染症の緊急事態宣言と休業要請の解除に伴い、21日から営業を再開した。地元スタッフの奥脇保夫さん(67)と三部利男さん(72)、川津猛さん(68)の3人が情報発信サポーターを務め、町の活性化を目指して観光案内などを実施する。

同館で貸し出すレンタル自転車で同町上桶売の「いわきの里鬼ヶ城」までサイクリングすると、千円分の施設利用券をプレゼント、さらに川前地区の魅力などをSNSで発信した先着2名に「凍み餅」を贈るなどのイベントを展開している。開館時間は午前9時から午後4時までで、11月までは土、日曜日のみ営業。8月は閉館となる。問い合わせは同館=電話080(9423)8862=まで。

写真は、ふれあい交流館の観光サポーターを務め、利用を呼び掛ける奥脇、川津さん(左から)=26日(クリックで拡大)