2020年5月26日(火)

■<新型コロナ>春に続いて夏の夢も幻に 磐城・岩間主将「甲子園は遠い存在」

新型コロナウイルスの感染拡大による、第102回全国高校野球選手権大会の中止決定を受け、磐城の岩間涼星主将(3年)が25日、報道陣の前で胸中を語った。21世紀枠でセンバツ甲子園への切符を手にしながらも聖地に立つ夢を絶たれ、夏は甲子園への挑戦権すら奪われた。

「覚悟はしていたがやっぱり悔しい」と肩を落すも、「これを力に変えるのかは自分自身に懸かっている。これを糧に、次に向けて頑張っていきたい」と後輩に甲子園の夢を託し、しっかりと前を向いた。

夏こそは―と最後の最後まで夢舞台に立つことを信じていた。インターハイの中止が早々と決まった。それでもコバルトブルーの精神的支柱は揺るがない。自粛期間、しっかりとバットを振った。岩間海岸の砂浜で走り込んだ。チームメートの市毛雄大(3年)、上田賢(2年)とともに、近所の公園で自主練習を重ねていた。

だが、2度も聖地への道を絶たれた。日本高野連が中止決定をした20日、渡辺純監督から連絡が来る前に、インターネットで悲報を知った。「小さいころから目指してきた場所。悔しいし、実感が沸かなかった」と唇を噛(か)んだ。

県高野連は29日、臨時理事会を開き、夏の福島大会の代わる大会について検討する。代替大会は感染症防止のため、無観客での開催が本命だ。岩間主将は「わがままかもしれないけど」と前置きし、「これまで支えてくれた保護者だけでも観戦できるようにしてほしい」と本音を漏らした。

卒業後も大学で野球を続けることを約束した岩間主将は目前で逃した甲子園という憧れの舞台を「遠い存在」と表現した。「この経験を未来の子供たちに伝えて、次は指導者として甲子園にいきたい」と言い切る。選手として果たせなかった聖地に立つため、コバルトブルーの戦士が新たな目標に向かって走り出した。

写真は、夏の大会中止決定を受け、胸中を語る磐城の岩間主将=25日夕方(クリックで拡大)

■市「10万円」申請書郵送終える 29日までに手元へ

市は25日、新型コロナウイルス感染拡大に伴い、対象者1人当たり10万円が支給される「特別定額給付金」の郵送での申請書の発送作業を完了したと発表した。

市によると、郵送での申請書は24日までに、14万4852件に発送。遅くとも今月29日までは届く見込み。申請の際、必要事項を記入した申請書のほか、世帯主の身分証明書、振込を希望する金融機関の通帳の写しが必要となる。

問い合わせは市特別定額給付金コールセンター=電話(88)9800=へ。土、日曜、祝日を含む午前9時から午後5時まで受け付ける。

■<新型コロナ>ら・ら・ミュウ 6月1日からの再開 一部リニューアルも

新型コロナウイルス感染防止のため、4月15日から臨時休館していた、いわき市観光物産センター「いわきら・ら・ミュウ」が6月1日から再開する。

同センターは当初、休館を5月14日まで予定していたものの、緊急事態宣言の延長、新型感染症の状況を踏まえて期間の延長を決定。同宣言解除後も状況を見定めながら休館し続けていたが、3密を避ける<新しい生活様式>に基づいた利用客、従業員の安全確保などの諸対策を継続・徹底して再開することを決定した。

営業時間は通常通り午前9時から午後6時。わんぱくひろば「みゅうみゅう」に大型エアー遊具の「エアキャッスル」を導入、ストリートピアノを設置するなど館内を一部リニューアルして魅力向上に努めている。

■常磐興産 3月期決算は減収減益 新型コロナ影響で業績予測未定

常磐興産(本社・常磐藤原町)は26日までに、令和2年(2020)3月期連結決算を発表した。売上高は259億9300万円(前期比9・3%減)、営業利益1億4100万円(同48・4%減)、経常利益700万円(同92・4%減)、純損失1億1800万円の減収減益になった。

部門別では観光事業が昨年の東日本台風、1月以降の新型コロナウイルス感染拡大に伴い、運営するスパリゾートハワイアンズの宿泊部門40万7000人(同9・3%減)、日帰り部門108万5000人(同14・6%減)と減った。

令和3年(2021)3月期の連結業績予測は、新型コロナウイルス感染拡大による影響に伴い、算定困難のため未定とした。