2020年5月24日(日)=休刊日

■「磐城行進曲」原曲見つかる 再音源化伝える本紙結んだ縁 泉町の芳賀さん所有

小名浜を中心に撮影され、昭和33年に公開された映画「船方さんよ」。昭和を代表する演歌歌手、故三波春夫さんが歌い、今も地元で歌い継がれている「磐城ドンとやれ」のB面に収録されていた「磐城行進曲」のレコードが、14日付のいわき民報に掲載された同楽曲再音源化の記事を縁に見つかり、音楽仲間と一緒に再音源化に取り組んでいた中之作の速水春雄さん(72)に提供された。

提供したのは、泉町の芳賀滋さん(69)。父が購入したとみられる「磐城ドンとやれ」のSPレコードが長年家に保管されており、中でもB面の「磐城行進曲」は大のお気に入りだった。

芳賀さんは貴重な楽曲がいつか陽の目を浴びることを願い、CDに保存して市内の公共機関に寄付しようと検討していたところ、本紙で速水さんが音源を復活させるために尽力していることを知り、いてもたってもいられず、弊社に連絡。取材した記者が芳賀さんと速水さんを繋(つな)ぎ、提供が実現した。

「磐城行進曲」は本県出身の歌手、故鈴木三重子さんが歌っており、当時の磐城市(現・小名浜地区)に含まれた小名浜、江名、中之作の地名が歌詞に刻まれている。

写真は、レコードを保管していた芳賀さんと、再音源化に取り組む速水さん(右)(クリックで拡大)