2020年5月22日(金)

■<新型コロナ>いわきの旅館・ホテルに救いの手 市独自に最大60万円給付

清水市長は21日、記者会見を開き、新型コロナウイルス感染拡大で経営難に苦しむ市内の観光旅館やホテルなどに最大60万円を給付すると発表した。市によると、感染拡大による外出自粛などの多大な影響を受け、市内の旅館などの利用客は聞き取り調査の結果、4月の前年比9割減となっているという。

加えて、旅館業の多くは市独自の緊急経済対策の一つである店舗等維持支援金の対象外となっており、事業継続に向けて、新たな支援金を設ける。対象は市旅館・ホテル業連絡協議会、県旅館ホテル生活衛生同業組合の加盟業者のほか、いわき観光まちづくりビューロー会員で旅館業などを営む事業者。

3〜5月のうち1カ月の売上高が前年比50%以上減少し、感染症終息後、本市の観光振興発展に貢献する意志があることが条件となる。

写真は、新型コロナウイルスの支援策などを発表する清水市長=21日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>災害時どうする? 市は新たな訓練計画

本県を含む39県で緊急事態宣言が解除され、1週間がたった。新型コロナウイルスの感染拡大は終息の一途をたどっているかに思えるが、第2、第3波の恐れもあり、油断はできない。本市は昨秋、東日本台風(台風19号)では平下平窪、小川地区を中心に甚大な被害を受けた。災害が発生した際、どうすべきか、市民が身を寄せ、密閉、密集、密接の「3密」になりうる避難所対策などについて、市に聞いた。

市危機管理課によると、台風による河川の氾濫で最大57カ所に3018世帯・6968人が避難した。現在、避難所生活を送る市民はいないが、間もなく梅雨入りを迎え、大雨による水害も懸念される。

本市では現在、学校、公民館など207施設を避難所として確保。「3密」を防ぐには1人当たり3平方メートルのスペースが必要となるが、コロナ禍の現在、万一の際には市職員らの誘導で避難先を分散し、「3密」を防ぐ考えだという。

市では今後、各種防災訓練において、感染症対策を加えた訓練を想定しているという。災害時、避難所の過密状態を避け、見えない恐怖への不安を取り除き、市民の安全安心に努める。

写真は、東日本台風発生時の平一小の避難所。今後は「3密」を避ける避難所運営などの対策が求められる(クリックで拡大)

■パレスいわや 色とりどりのバラ見ごろに

鹿島町久保のパレスいわや敷地内に咲くバラが、見ごろを迎えている。敷地内には、年間を通して4度開花する四季咲き大輪系のハイブリッドティーローズをはじめ、人気のイングリッシュローズやフロリバンダローズなど約100種・200株が植えられている。

隣接する特別養護老人ホーム「パライソごしき」の利用者らも、同教会の庭を訪れ赤やピンク、黄色、オレンジ、白など色とりどりの花と甘い香りを楽しんでいるという。

同館のバラの手入れをしている、日本ばら協会認定インストラクターの坂本行雄さんは「今年は例年に比べ早く咲き始めたが、品種や植えられた場所によって開花時期が違うため、6月中旬までバラが楽しめる。ぜひご覧に来て下さい」と話した。

写真は、バラを楽しむ「パライソごしき」の利用者ら=21日(クリックで拡大)

■市の「10万円」給付状況 郵送申請は28日から給付

市は21日、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、対象者1人当たり10万円が支給される「特別定額給付金」の給付状況を発表した。

それによると、オンライン申請の受け付けは20日までに2385件。翌21日までに444件・1億1070万円を給付した。郵送での申込申請書の送付は19日に開始。25日までの送付終了を予定しており、21日までに2万1855件に発送した。給付金は28日以降、順次振り込む予定。

特別定額給付金の問い合わせを受け付ける「市特別定額給付金コールセンター」は9月30日まで開設。当面、平日のほか、土、日曜日、祝日の午前9時から午後5時まで受け付ける。電話(88)9800。