2020年5月18日(月)

■<新型コロナ>平の東横インいわき駅前 きょうから軽症者らの受け入れ開始

新型コロナウイルス軽症者らの宿泊療養施設として、県が確保した平字三町目の東横インいわき駅前が18日から、受け入れを開始した。開所に合わせ、清水市長が同日午前、同施設を訪問。施設管理に携わる県、市職員や感染者を支援するスタッフらに向け、清水市長は「いわきの医療体制が崩壊しないよう、力を合わせていこう」と激励した。ホテルは12階建てで、感染者の居室は4〜12階の9フロア・計100室。

二次感染防止策を徹底し、感染者が移動する区域と県、市職員ら支援者が滞在する区域を色分けしている。1階受付窓口は社会的距離を保つ工夫が施され、日用品など生活必需品を配布。2階には医師がテレビ会議システムで、施設利用者の診察や健康状態の確認できる設備を完備した。同システムは今後、県内1カ所目の宿泊療養施設となったアパホテル福島駅前(福島市)でも導入予定。

市内の新型コロナウイルス感染者は17日までに、陽性が確認された15人すべて県内の感染症指定医療機関を退院している。清水市長は「コロナとの戦いは長期化が予想される。第2、第3波が必ず来ると思って、準備してほしい」と士気を高めた。

写真は、感染者が利用する居住スペース(クリックで拡大)

■休業要請解除 平のクイーン ライブも近日再開

いわき市内では17日、新型コロナウイルス特措法に基づく県内の遊興・商業施設などの休業要請が解除され、初の日曜とあって、各施設や飲食店などには市民らの姿が少しずつ戻ってきた。

4月17日から営業自粛を続けてきた、平字白銀町のDINING&BAR「QUEEN」。約1カ月ぶりの再開に「クイーンのマスター」として親しまれる店主の加藤功さん(62)は、笑顔で常連客を迎えた。店を構え41年、この間さまざまな出来事があった。その中でも昨年4月26日、平字南町で営業していた前の店舗がもらい火のため、全焼したのは痛恨事だった。

「お客さんのボトル、店の備品などすべて燃えました」と加藤さん。それでも、現在地の物件を紹介され、火事から2カ月後、早くも営業再開にこぎつけた。だが1年後、新型コロナウイルス感染拡大による影響は店の経営にも暗い影を落とした。「3密」防止のため、店は開けずテイクアウトを行った。

国内外の著名ミュージャンのライブを手掛けるなど、いわきの音楽シーンにも尽力してきた。2月9日の岡林信康さんの公演を最後に休止しているが、このうち延期されている池田聡、山本恭司、いわさききょうこ、新羅慎二(湘南乃風)さんらのライブは近日中の開催が決まった。

写真は、マスク着用で接客する加藤さん=17日(クリックで拡大)

■3密避けつつ 松ケ岡公園には休日楽しむ家族連れ

新型コロナウイルス感染拡大防止のため、外出自粛が続く中、日曜の17日、「3密」を避けながら市民が新緑まばゆい季節を楽しんだ。

このうち、ツツジが満開を迎えた平・松ケ岡公園には読書をする人、ジョギングを楽しむ人などが訪れ、思い思いの休日を過ごしていた。

写真は、松ケ岡公園で遊ぶ家族連れ=17日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>市内の感染者15人すべて退院

市は17日までに、新型コロナウイルスで陽性と診断され、県内の感染症指定医療機関に入院していた市内の男女3人が退院したと発表した。今回の3人を含め、市内の感染確認者15人すべて退院した。

市によると、10歳代の男性はクラスター(感染集団)が発生したいわき市常磐三沢町の「エーピーアイ コーポレーションいわき工場」(本社・東京都)に勤務。他2人は男性の同僚で市内3例目に感染が確認された60歳代男性の妻と息子にあたる。