2020年5月15日(金)

■<新型コロナ>夏の前哨戦も取りやめに いわき民報社白鷲旗かけた高校野球大会は中止

県高野連は14日、福島市で令和2年度第1回理事会を開き、新型コロナウイルスの感染拡大を考慮し、6月に予定していた各支部が主催する大会の中止を決めた。この決定に伴い、第61回いわき民報社白鷲旗争奪いわき地区高校野球選手権大会の中止が決まった。昭和35年の第1回大会以来、中止は初めて。代替大会について、県高野連いわき支部では現時点で日程や会場となる球場の確保が難しいという。

白鷲旗は夏の福島大会の前哨戦として、毎年6月に開催。本番の夏を前に、出場各校の貴重な調整の場に位置付けられている。前回大会で60回の節目を迎え、昭和49年の15回大会は雨のため、2回戦以降は中止となり、1回戦のみ、翌50年の16回大会は決勝途中の降雨により優勝預かりとなったが、大会自体が中止となるのは今回が初となる。

東日本大震災が発生した平成23年は春季大会が中止となったが、本大会は東日大昌平高、福島高専など学校のグラウンドを利用して実施。特例で敗者戦も行い、当時の高校球児が夏前に貴重な実戦経験を積んだ。

令和初の白鷲旗をかけた前回大会決勝では、3連覇を狙ったいわき光洋と春の東北大会出場権を手にしていた東日大昌平が激突。延長十二回タイブレークまでもつれる熱戦を繰り広げ、東日大昌平が3年ぶり4度目の優勝を飾った。

写真は、前回の白鷲旗決勝。東日大昌平といわき光洋が延長戦までもつれる好勝負を繰り広げた=昨年6月4日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>軽症・無症状者 東横インいわき駅前に

県は14日、新型コロナウイルス感染者のうち入院治療の必要ない軽症、無症状者を受け入れる施設に、いわき市平字三町目17の「東横インいわき駅前」を活用することを発表した。100室を確保した。

18日から開所・運営し、宿泊費、食事代などは県が負担する。県内では4月24日から受け入れた、福島市太田町の「アパホテル福島駅前」に続く2施設目で、アパホテル200室と合わせ300室で対応する。

いわき市での設置は、福島市に次いで2番目に感染者が多いため、移動時間など対象者の体力的負担を考慮した上で決めた。受け入れ態勢は日中に看護師2人、共同で運営する県、市の職員が常駐する。

なお、ホテルでの療養については医師が判断し、「65歳以上」「糖尿病などの基礎疾患がある人」「抗がん剤を使っているなど免疫抑制状態の人」「妊娠している人」は除く。

写真は、軽症・無症状者を受け入れる「東横インいわき駅前」=15日(クリックで拡大)

■緊急事態宣言解除に 市内の飲食店など再開に向け始動

安倍首相は14日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けた緊急事態宣言について、福島県を含む39県で解除することを決めた。解除となった14日、市内の営業を自粛していた飲食店などは来店客に安全安心に楽しい時間を過ごしてもらおうと、新型コロナウイルス感染防止の「3密」対策などを講じながら、再開に向けて動き出した。

街は宣言解除した夜も人影はまばらだ。平字田町のおでん・やきとり久松(阿部弘正店長)は大型連休明けの7日から営業を再開したが、県の短縮要請に従い、営業時間を午後8時までに短縮している。同店では来店客に安心して楽しい時間を過ごしてもらおうと、しばらくは時短営業を継続するという。

写真は、午後8時の閉店に合わせ、のれんを下ろす阿部店長=14日(クリックで拡大)

■<新型コロナ>賃料支払い猶予など要請 市から業界団体に

新型コロナウイルス感染症の影響により、テナント賃料などの支払いが困難となっている市内各業種の実情を受け、市は14日、県宅地建物取引業協会いわき支部と全日本不動産協会県本部いわき地区に対し、賃料支払いの猶予や減額に応じるよう協力を要請した。

県宅地建物取引業協会への要請は事務局のある、平字童子町のいわき建設会館で行われ、清水市長から佐藤光代支部長に要請書が手渡された。

写真は、役員(後列)が立ち会う中、佐藤支部長に要請書を渡す清水市長(左)=14日(クリックで拡大)